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【インド】ウォルマート財団、ICRISATと協働し小規模農家の市場アクセス向上プログラム開始

 小売世界大手米ウォルマート・グループのウォルマート財団は6月27日、国際半乾燥熱帯作物研究所(ICRISAT)と協働し、インドのアンドラ・プラデシュ州の小規模農家の収入向上を目指すプログラムを開始した。プログラムは2年間。ウォルマート財団が200万米ドル(約2.2億円)を拠出し、ICRISATが同州の乾燥地帯の小規模農家6,100家に対してプログラムを提供する。対象農家のうち女性が2,000名。

 ICRISATは、国際農業研究協議グループ(CGIAR)傘下の農業研究機関。CGIARは、世界銀行、国連食糧農業機関(FAO)、国連開発計画(UNDP)等が主導して1971年に設立された国際的な農業研究機関。

 アンドラ・プラデシュ州には約600万人の農家がいるが、彼らの市場へのアクセスは限られている。今回のプロジェクトでは、地域共同体の穀物及びマメ科植物用加工施設を立ち上げ、農民にトレーニングや生産性の高い作物へのアクセスを提供する。施設は農業組合や若手・女性農家によって運営され、適切なトレーニングや支援も提供する。同時に商品需要を創造するため買い手に対して穀実用マメ科作物の栄養成分についても宣伝していく。プログラム参加農家が市場へのアクセスを獲得することで、最終的な収入向上につなげる。

 ICRISATは、過去45年、17か国以上のアジアやサブサハラ・アフリカの半乾燥熱帯地域において研究活動を進めており、その知見はインドの農家にとっても大きな価値を持つと期待されている。

 ウォルマート財団は現在、インドとメキシコの農家支援に特に注力しており、アンドラ・プラデシュ州でもすでに過去半年間合計400万米ドルの支援を実施してきた。他にも、ウッタル・プラデシュ州で「Sunhara Prayas」プログラムを立ち上げ、750のマンゴー農家やバナナ農家を対象に、市場アクセスを向上し、生産性を高める知識やリソースを提供している。

 ウォルマート財団が支援した農家数は、2011年から2017年の間で15か国120万人に上り、その半数以上が女性。インフラ整備や技術導入、金融へのアクセス提供、経営や農業、食の国際基準に関するトレーニング提供など多岐に渡り、生産性向上と市場へのアクセスを促してきた。

【参照ページ】Walmart Foundation Invests Nearly US $2M in ‘Farmer Market Readiness Program’ in India

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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