欧州委員会は11月20日、1月16日に発表した「プラスチック戦略」に基づき、再生プラスチックを大規模に展開することに賛同する企業を自主的に募る「Voluntary Pledge」を実施した結果、10月31日までに65社が賛同したと発表した。今回の取組は、プラスチック・リサイクルの中でも「ケミカルリサイクル」や「マテリアルリサイクル」に相当する内容。欧州委員会は、65社が賛同したことで、2025年までに1,000万tの再生プラスチックが供給されることになると期待を寄せる一方、「プラスチック戦略」達成にはまだ足りないと、より多くの企業の取組を求めている。
賛同した企業は、コカ・コーラ、ペプシコ、ネスレ、ダノン、P&G、ユニリーバ、ヘンケル、HP、フィリップス、イケア、テトラパック、LIDL、レプソル、ネステ、カネカ子会社Kaneka Belgium等。公式な「賛同」手続は締め切られたが、今回賛同していない企業にもプラスチック戦略達成に向けた準備を強く要望した。
欧州委員会の「プラスチック戦略」では、EU域内で消費されるプラスチック包装・容器は全て2030年までにリサイクル可能素材に転換し、使い捨てプラスチックを削減、マイクロプラスチックの国際的な利用を制限することを目標としている。そのため、プラスチック廃棄物の商業価値を高め、廃棄物が再生素材として活用されるサイクルを回すことに取り組んでいる。
今回賛同した65社は、今後のプラスチック需要や供給の動向を見据え、自主的に今後のコミットメントを提出した。欧州委員会がコミットメントの予備調査を実施したところ、2025年までにEU目標を達成するために十分な再生プラスチックは供給される見込みとなったが、再生プラスチックの競争力が高まれば、需要は急増すると見立て、再生プラスチックの供給をさらに拡大する必要があるとした。
欧州委員会は、2019年前半に、今回の自主コミットメントの詳細調査結果を発表する予定。
【参照ページ】EU Plastics Strategy: Commission welcomes voluntary pledges from industry to boost the market for recycled plastics and encourages further action
【企業リスト】European Strategy for Plastics - voluntary pledges
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