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【国際】CBI、廃棄物マネジメントのグリーンボンド適格性基準案公表。ごみ発電には極めて厳しい基準

 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は6月6日、廃棄物マネジメントを資金使途とするグリーンボンドの適格性基準案を公表した。8月2日までパブリックコメントを募集する。廃棄物処理は、世界の二酸化炭素排出量の15%を占めており、対策アクションの重要性が高い分野。

 廃棄物マネジメントのグリーンボンド適格基準が射程に入れる範囲は、再利用、リサイクル、ストレージ倉庫、嫌気性消化、エネルギー回収(ごみ発電・ガス化)、熱分解、堆肥化、埋立場でのガス回収。一方、今回範囲外としたのは、廃棄物削減のための製品設計、ビジネスモデル設計、メンテナンス等や、単純埋立、エネルギー回収しないごみ焼却。

 廃棄物マネジメントにおいては、特に、物質の再利用、分別・仕分け、リサイクル施設については、気候変動緩和効果が大きいとして推奨されている。一方、それ以外のものについては、一概に気候変動緩和インパクトや気候変動適応インパクトがあるとは言えないとして、基準を厳しく設定した。

 特に、エネルギー回収(ごみ発電・ガス化。日本では「サーマルリサイクル」とも)については、埋立処分に比べれば気候変動緩和効果はあるとしても、焼却により二酸化炭素を排出するとして、細かい基準を複数設定した。まず発電効率は25%以上。次に焼却炉底の金属物質は回収しなければならない。加えて、焼却灰からの金属回収率は90%以上。そして、排出係数については、今後、化石燃料そのものの発電が減少していくことを見越し、焼却施設の寿命までの二酸化炭素排出量を考慮した基準が設定された。具体的には、当該地域の排出係数の平均に、プラスチック廃棄物を除いた状態での排出係数を加えたもの経年累積合計が、当該発電所の計画上の排出係数以下になるもののみが適格となる。言い換えると、プラスチック廃棄物に燃料を依存しているごみ発電所は、毎年プラスチック以外を燃料に変えていくものにしなければ、グリーンボンドの適格性を満たさないこととなった。


(出所)CBI

【参照ページ】NEW: Waste Management Criteria Public Consultation Opens: Feedback welcome until August: next stage in 2019 sector criteria development program

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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