欧州司法裁判所(ECJ)のCampos Sánchez-Bordona法務官1月15日、EU加盟国が安全保障テロ対策として導入している個人情報の共有を企業に義務化する法律について、プライバシー侵害とする見解を発表した。EU法務官は、ECJでの係争案件に対し独立した立場から意見を述べる権限を持ち、裁判所を補佐する。EU法務官の意見は法的拘束力はなく、ECJ裁判官の判決を縛るものではないが、大方の事案では裁判官は法務官の見解を踏襲する傾向にある。
今回の係争は、フランス、ベルギー、英国での裁判所に持ち込まれた訴訟に対し、EU方に基づき、各裁判所からECJに判断を求めたもの。同3ヵ国では、テロ対策目的として当局が企業に対し、企業が保有している交通情報や位置情報等の個人データを共有させることが可能だが、これがEU法違反と判断された形。
同法務官は、例えばテロ対策だとしてもEU法に従わなければいけないとした。但し、緊急事態等の例外的な状況における監視を妨げるものではないと、例外的な措置は認める見解を示した。
【参照ページ】Advocate General’s Opinions in Case C-623/17
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