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【国際】有力シンクタンク、サケ養殖が大きな環境リスク抱えると警鐘。機関投資家にエンゲージメント促す

 英シンクタンクは5月27日、機関投資家に向けに、サケの養殖業に関する将来リスクが増大していることに警鐘を鳴らすレポートを発表。特に沿岸で簡単な網で養殖を行う「オープンネットペン養殖」について、非常にリスクが高いとし、養殖手法の転換を促すよう機関投資家に求めた。

 今回のレポートを発表したのは、英ロンドンに本部を置くプラネット・トラッカー。同団体は、マーク・カンパナーレ氏とニック・ロビン氏が2018年5月に創設。両氏は、2009年にカーボン・トラッカーを創設し、2011年には気候変動対策を進めると化石燃料の資産価値がなくなる「座礁資産」という概念を打ち立てたことで知られる。2017年には漁業マネジメントを対象としたフィッシュ・トラッカーも創設。3団体とも、機関投資家に対して環境ファクターがもとらす投融資リスクの提唱を得意としており、世界的に影響力が大きい。

 サケは、過去15年間で生産量と需要が2倍にまで増加した人気の魚介類。同レポートによると、今後も2028年まで毎年2.2%需要が増加すると予測されている。サケの供給は、多くが養殖によって賄われており、しかもノルウェー、英国、チリ、カナダにある大手上場企業10社だけで市場の約50%を占めるという集中度の極めて高いセクター。10社の時価総額合計は280億米ドル(約3兆円)にもなる。

 養殖の多くは、竹などの網に漁網を結びつけて沿岸で海洋放流する「オープンネットペン養殖」が一般的で、2016年では大西洋沿岸での養殖の95%がこの方式によるもの。しかし海洋放流のため、海洋での環境変化を直接的に受けるため、今後のリスクが極めて高いという。例えば、気候変動による海水温上昇や海洋酸性化、感染症の流行、アオコ(藻の大量発生)がある。同レポートは、このままの状況が続けば、タイセイヨウサケの養殖量は2025年に向け当初見込みよりも6%から8%減少すると予測。生産額にすると41億米ドル(約4,500億円)のダメージとなる。

 大手10社への投資状況では、投資している機関投資家が集中しているのも特徴で、DNBアセット・マネジメント、ストアブランド・アセット・マネジメント、バンガード、ブラックロック、カナダ年金計画投資理事会、APGアセット・マネジメント、Legend Holdings(連想控股)や、グスタフ・マグナー・ウィッツアー、ジョン・フレドリクセン、グリーグ一家等の養殖事業に成功した資産家等の20投資家で150億米ドル(約1.6兆円)の株式を保有している状態にある。

 同レポートは、今後の対策のためには、オープンネットペンから、オフショアの密閉ケージ型(CCS)や閉鎖循環式陸上養殖(RAS)への転換が必要と指摘。これらの分野に大きな資金を動員するため、機関投資家に対し、サケ養殖業者へのエンゲージメントを促した。

 同時に養殖事業者に対し、2020年末に、環境規制や業界ガイドラインの遵守度の情報開示、環境マネジメントシステムや社会マネジメントシステムの導入、電子モニタリング機器の搭載、第三者監査の実施等を要請した。

【参照ページ】Investors face financial risk as salmon industry approaches ecological brink, says Planet Tracker 【レポート】LOCH-ED PROFITS

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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