
JFEホールディングス傘下のJFEスチールは4月10日、岡山県倉敷市の西日本製鉄所に、世界最大規模の高効率かつ大型の革新電炉を建設すると発表した。
今回の発表は、政府からの補助金交付の支援を受けてのもの。同電気炉の導入は、2024年12月に政府のGX経済移行債を活用した支援策「排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業(事業Ⅰ(鉄鋼))」に採択されていた。
総投資額は3,294億円。政府支援額は最大1,045億円。生産能力は年間200万tであり、2028年度第1四半期からの稼働を予定している。
JFEホールディングスは2021年5月、JFEグループ環境経営ビジョン2050を発表し、2050年カーボンニュートラルを宣言。JFEスチールは目標達成に向けた取り組みの中で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション(GI)基金事業「NEDO製鉄プロセスにおける水素活用プロジェクト」に関する実証実験に参画。
高炉法での製鉄プロセスから二酸化炭素を50%以上削減する水素還元技術の確立するため、千葉県の東日本製鉄所にカーボンリサイクル試験高炉や小型試験電気炉等の各種試験設備を建設し、新技術の開発を進めている。
【参考】【日本】JFE、2050年カーボンニュートラル宣言。CCUが柱。国内鉄鋼生産は量から収益性に転換(2021年5月8日)
同電気炉の導入では、開発を進めている高品質化、高効率溶解技術等を製造プロセスに適用する予定。世界最大規模の電気炉を導入することで、既存の大型電気炉では製造が困難であったエネルギー効率を高める電磁鋼板や軽量化に役立つ高張力鋼板等、高品質かつ高機能な鋼材の大量供給体制の構築を目指す。
【参照ページ】革新電気炉(高効率・大型電気炉)の導入決定について
【参照ページ】製鉄プロセスにおける水素活用
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