
EVバッテリー世界大手中国CATL(寧徳時代新能源科技)傘下のアフターマーケット事業NING Serviceは8月10日、業界初のEVバッテリー修理サービスやサーキュラーエコノミー実現に向けた新たなアクションを発表した。
NING Serviceは、2015年にCATLのアフターマーケット事業部として設立され、2024年に独立。75カ国で事業を展開し、1,100以上のサービス拠点を運営している。総面積は37万m2で、67のスペアパーツ倉庫を管理するグローバルネットワークを構築済み。特に、電気自動車(EV)の普及により、バッテリーシステム、電動ドライブ、パワーエレクトロニクスのテスト、バッテリー健全性評価等の新たなサービス需要に着目し、成長を目指している。
同社はこれまで、24の業界標準の策定に関与し、乗用車、商用車、バッテリーまでをカバーする自社開発サービスシステムを構築。これにより、一般的な故障は8時間以内、複雑な故障は72時間以内に修理するという迅速な対応を実現し、海外ネットワークでは24時間以内対応を徹底している。人材育成にも注力しており、中国の18都市で専門的な人材育成施設を設立し、8,600人以上の専門家を育成してきた。
今回発表した成長戦略は、業界初のEVバッテリー修理サービスが柱。EVバッテリーパックは底面衝突等による損傷に対し、修理ではなく高額なパック全体の交換を要することが多く、消費者の大きな負担となっていたと認識。また、第三者による修理は安全性の観点からも問題があったと評価した。
そこで、修理サービスを導入することで、CATL純正部品の使用、厳格なOEM技術標準と品質要件、公式保証の付帯等により、パック全体の交換よりも大幅に低コストで安全かつ信頼性の高い修理を実現する。
安全性と品質を高めるため、非破壊検査装置も独自開発。超音波ガイド波技術を活用し、バッテリーパックを分解することなく、15分で90%以上の精度で内部損傷を検出。これにより、二次的な損傷の回避、バッテリーの安全性と長寿命化、消費者のコスト節約を実現する。同装置は2025年末までに正式に発売する予定。
同時にサーキュラーエコノミーの実現では、45のオンライン分析と28のオフライン検査で構成される専門的なバッテリー健全性評価システムを提供。消費者は潜在的なリスクを迅速に特定し、バッテリー寿命を延ばすことができ、中古車市場における透明性と残存価値の向上にも寄与する。
CATL子会社Brunp Recyclingの循環型サプライチェーンを活用した「72時間エクスプレスリサイクル」ネットワークも確立。同ネットワークにより第三者プラットフォームの3倍の地域カバー率を実現し、効率的なグリーンリサイクルサプライチェーンを構築した。
将来的には、同社サービスのプラットフォームを通じ、消費者は使用済みバッテリーのリサイクルを容易に行うことが可能。回収されたバッテリーはその状態と性能に応じて、修理・再製造、カスケード利用、再利用可能な原材料への分解等のカスタマイズされた処理が行われ、バッテリーライフサイクルの最大化と資源の無駄の最小化を図る予定。
中国・上海市にフラッグシップ体験センターとタイ・バンコクに初の海外直営店をオープン。中国国内では武漢、広州を含む7都市にフラッグシップ体験センターを展開しており、CATLのグローバルサービス標準を統合した海外展開を目指す。新たな事業領域として、電動船舶運航や、中国におけるドローンや電動垂直離着陸機(eVTOL)等を活用する低空空域の経済活動である低空経済等へ進出する方針。
【参照ページ】NING Service Experience Centers Launch in Shanghai and Bangkok, Setting a New Benchmark for the NEV Aftermarket
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