医薬品世界大手米ジョンソン・エンド・ジョンソンは6月10日、子会社のヤンセンファーマを通じ、開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチン「Ad26.COV2-S」のフェーズ1とフェーズ2aの臨床試験の時期を前倒しすると発表した。当初は9月を予定していたが、7月後半から開始する。パンデミックが一時期よりも収束に向かった結果、臨床試験に必要な感染患者数の減少が予見されるため、開発を急ぐ。
今回の発表では、フェーズ2a試験では、18歳から55歳までの大人1,045人に対し無作為化二重盲検プラセボ対照の治験を実施する予定。場所は米国とベルギーで行う。すでに当局との対話も進めており、治験を早められると判断した。フェーズ3の臨床試験についても、米国立アレルギー・感染症研究所との議論をすでに開始している。
生産体制でも、現段階ではまだフェーズ1の臨床試験結果の承認が下りる前だが、世界中のパートナー企業とともに生産体制の整備に乗り出している。同社は、世界中で2021年頃にワクチン10億回分以上を生産すると宣言している。
同社は今回、ワクチン開発が順調に進んでいることについて、2月に発表したヤンセンファーマと米国保健社会福祉省の生物医学先端研究開発局(BARDA)との連携の成果とアピールした。
【参考】【アメリカ】J&J、新型コロナ・ワクチン開発で連邦政府BARDAと連携。双方のリソース共有(2020年2月16日)
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