米バイオ素材スタートアップは6月16日、米海軍と共同開発した耐火バイオ・コンポジット素材が、米海軍での実証実験を行ったと発表した。燃焼しやすい傾向にあるバイオ素材が米海軍の耐火試験を実施したのは今回が史上初。新たな素材の可能性に期待が集まっている。
今回のバイオ素材を開発したのは、Cambium Biomaterials。航空機、船舶、潜水艦、宇宙船等での高い耐火性が要求される箇所に使用できるバイオ素材。同社は、海軍航空戦センター兵器部門(NAWCWD)とともに、合成生物学、化学、素材科学、機械学習、ロボティクスの技術を結集し、開発に漕ぎ着けた。今回の素材が最終的に完成すると、軍事利用だけでなく、航空機、宇宙輸送、再生可能エネルギー等の民間分野でも新たな可能性を広げるものになる。
Cambium Biomaterialsは、最近の実証試験の中で、遠隔操作の縮尺模型航空機の主翼の片方に開発した素材を、もう片方の主翼に航空業界基準のビスフェノールA(BPA)を塗布し、比較実験を行った。実験では、同時に可燃性ジェルを塗り、同時に着火した状態で60秒間飛行させた。結果の分析では、今回開発した新素材のほうが、燃焼を防ぐタール層を形成し、高い耐火性を示した。
【参照ページ】Cambium Biomaterials and the US Navy produce breakthrough in bio-based fire-resistant composite materials for aerospace, space transport, and other unmet advanced material needs
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