欧州委員会のヨハネス・ハーン予算・総務担当委員は10月21日、10月7日に発表した総額1,000億ユーロ(約12.5兆円)のソーシャルボンドでのEU SURE債について記者会見を実施。10月前半に発行する10年債100億ユーロ、20年債70億ユーロの合計170億ユーロ(約2.1兆円)の初回発行分に対し、注目が発行額の13倍となる2,330億ユーロ(約28.9兆円)も集まったことを明らかにした。
【参考】【EU】欧州委、ソーシャルボンドEU債12.5兆円発行。SURE融資プログラムが資金使途(2020年10月8日)
ハーン委員は今回、総額1,000億ユーロのSURE融資プログラムの資金手当は、全てグリーンボンド発行で調達することをあらためて強調するとともに、欧州グリーンディールでの産業振興長期予算プログラム「NextGenerationEU」の予算8,000億ユーロ(約99兆円)も、グリーンボンド発行で原資を調達する考えを披露した。
今後の発行動向では、2020年後半にソーシャルボンドでのSURE債を130億ユーロ以上発行し、2021年にもさらに発行。グリーンボンドでのNextGenerationEU債の第1弾発行は、2021年中旬を予定しているという。ソーシャルボンドとグリーンボンドの総額9,000億ユーロ(約112兆円)の発行は、2026年末までに起債を実施するが、2024年までに大半を発行する計画。ソーシャルボンドの発行額は、市場全体で現在500億ユーロだが、SURE債のグリーンボンド発行だけで、1,000億ユーロが加わり、市場全体が3倍にまで拡大する。
【参照ページ】Press speakings by Commissioner Hahn at the press conference on the first issuance of EU social bonds under SURE
【参照ページ】NextGenerationEU: Commission presents next steps for €672.5 billion Recovery and Resilience Facility in 2021 Annual Sustainable Growth Strategy
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