世界経済フォーラム(WEF)は1月21日、分断しつつある世界の中で、国際連帯を強化していくための原則を掲げた「グローバル協調強化原則」を発表した。WEFが2020年に発足したGlobal Action Groupがまとめた。
Global Action Groupは、WEFのボルゲ・ブレンデ総裁が主宰者となり、共同議長には、河野太郎・行政改革担当大臣、カナダのフランソワ=フィリップ・シャンパーニュ・イノベーション・科学・産業相、オランダのシフリット・カーフ外国貿易・開発協力相、南アフリカのティト・ムボウェニ財相、米ゴールドマン・サックスのディナ・ハビブ・パウエル・サステナビリティ・インクルーシブ・ビジネス担当グローバルヘッド、米グーグルのケント・ウォーカー・グローバル課題担当上級副社長の6人が就任。他にも政府、国際機関、企業、シンクタンクから委員が選ばれていた。
制定されたグローバル協調強化原則は、7つの原則で構成している。特に新型コロナウイルス・パンデミックの影響もあり、激動しているグローバル関係が強く意識された内容となった。
- グローバル協調の強化:地政学的な関係をリセットし、新たな国際協調を実現
- 平和と安全保障の進化:パンデミック復興では長期的な安全保障や人道を強化
- 公正なグローバル化の実現:グローバル化の恩恵を全ての人が享受できるようデジタル格差解消、生涯学習によるスキル研修、発展途上国の債務負荷提言等
状況にシフト
- ジェンダー平等の促進:パンデミック復興ではジェンダー差別の防止し、ジェンダーのキャリアの壁を低減する措置を強化
- 持続可能な復興:気候変動によるグローバルリスクに対処するためカーボンニュートラル型の商品や事業運営を促進
- 官民パートナーシップの深化:教育、インフラ、技術、人道での持続可能な投資拡大のための官民パートナーシップ
- グローバル・レジリエンスの向上:保護主義ではなく、ルールベースのグローバル貿易システムの構築による金融安定化と将来危機へのセーフガード構築
【参照ページ】Shared Future: Government and Business Leaders Release Guidance for Strengthening Global Cooperation
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