金融情報世界大手米モーニングスターは1月、リテール向けのESGファンドの2020年第4四半期の統計を発表した。流入超過額は過去最大の16兆円だった。対前期比では88%増、対前年同期比では150%増という記録的な増加だった。特に欧州で大幅に積み上がった。
流入超過の地域別内訳は、欧州1,208億米ドル、米国205億米ドル、日本除くアジア50億米ドル、日本37億米ドル、オーストラリア・ニュージランド12億米ドル、カナダ12億米ドルだった。地域別シェアは欧州が79%、米国が13%。日本は4%。残高も1.65兆米ドル(約170兆円)まで増えた。アセットクラス別では、株式が圧倒的に多かった。
投資スタイルでは、欧州ではアクティブが過半を超えるのに対し、米国ではパッシブ型のESGファンドが過半を占めるという構造となっている。背景には、2020年にはブラックロック等が積極的にパッシブ型のESG投資を投入し、高いパフォーマンスがさらなる流入を呼び込んだということがある。
日本では、98%がアクティブ運用で、ほぼ全て株式に投入されている。流入超過は、第3四半期に、巨額の販売実績を誇ったアセットマネジメントOneの「未来の世界(ESG)」が大成功を抑め、全体でも70億米ドルほどだったが、第4四半期は37億米ドルまで約半減した。
一方、日本除くアジアは、中国が急進し、約40億米ドルの流入超過をマーク。日本の37億米ドルを上回った。他にはインドと韓国が多かった。大幅に波のある日本と比べ、日本除くアジアは、完全な右肩上がりの上昇トレンドを形成している。
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