シンガポール航空大手シンガポール航空グループは5月24日、2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を達成すると宣言した。5月20日には、香港航空大手キャセイパシフィック・グループがアジアの航空会社で初めて2050年カーボンニュートラルを発表済み。今回シンガポール航空が続いた形。
【参考】【香港】キャセイパシフィック、2050年カーボンニュートラル宣言。アジアの航空会社で初(2021年5月25日)
同グループのシンガポール航空、スクート、シンガポール航空カーゴは、カーボンニュートラル達成に向け、次世代航空機への投資、運航効率の向上、持続可能な航空燃料(SAF)の導入、カーボン・オフセットの実施等を進める。
同グループでは、シンガポールの全オフィスビルへ太陽光パネルを設置。再生可能エネルギー発電により、ビルの電力需要の最大18%を賄うことができるという。また、シンガポール航空では2020年、短距離路線のエコノミークラスを対象に、紙製容器や竹製カトラリーの使用する他、客室での使い捨てプラスチック消費量削減を行う。使用済み食器類や食品廃棄物等は、エコ・ダイジェスター装置を活用し、バイオマスペレットとして再利用する。
さらに同社は、旧型と比べ燃費が30%向上した次世代航空機を投入。機体重量の管理や、エンジン効率の向上、飛行ルートの最適化等により、燃料効率の改善も進める。2011年からは、「持続可能な航空燃料ユーザーグループ(SAFUG)」にも加盟。2017年からは、持続可能な航空燃料(SAF)や低燃費航空機、航空交通管理の最適化等を取り入れた「グリーン・パッケージ・フライト」をサンフランシスコ・シンガポール路線で運航開始した。2020年には、スウェーデン空港管理スウェダヴィアと協働し、ストックホルム発のフライトに持続可能な航空燃料(SAF)の利用を開始した。
その他同社は、カーボンオフセットも推進。2020年には、国際線のオフセット義務制度「国際民間航空のためのカーボン・オフセット及び削減スキーム(CORSIA)」に参画した。
【参考】【国際】ICAO総会、国際線への温室効果ガス排出削減制度で画期的な合意。排出権購入を義務化(2016年10月24日)
【参照ページ】Singapore Airlines Group Commits To Net Zero Carbon Emissions By 2050
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