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【国際】FAOと中韓政府、国際的な農業・栄養支援で協働強化。新興国への影響力拡大

 国連食糧農業機関(FAO)と中国熱帯農業科学院(CATAS)は7月19日、熱帯諸国の食糧安全保障の向上に向け、熱帯農業科学技術分野で協力する覚書を締結した。CATASは、中国の熱帯農業科学技術の研究、トランスフォーメーションの実現、人材育成を所管する国立科学研究機関。CATAS自体は、中国国内の熱帯地域の農民の貧困削減と所得向上をミッションとしているが、今回は国際協力に乗り出す。

 今回の覚書では、2012年にメキシコで開催されたG20首席農業研究者会議(MACS)で創設され、EUが活動を支援し、FAOが主導している国際イニシアチブ「熱帯農業プラットフォーム(TAP)」での協働も含まれている。CATASはすでにTAPの加盟機関だが、今後積極的に活動に参加する。

 また、CATASは、FAOの熱帯農業研究・研修リファレンスセンターを通じ、南南協力にも参画。熱帯農業技術、商談やコミュニケーション等のソフトスキル、熱帯農業技術の移転、政策立案アドボカシー等の研修を実施する。

 さらに、FAOとCATASは、持続可能な農業での栄養と能力向上のため、未来型スマート農業、山岳農業、グリーン農業の分野での研究と技術開発でも協力する。旱魃や寒さに強い品種等、ストレスに強い作物品種の育成や栽培、熱帯作物の病害虫、特に越境植物の病害虫の予防と防除でも協力する。

 一方、韓国食品医薬品安全部(MFDS)も7月20日、食品安全とスタンダード策定の分野で協力する文書に署名した。韓国側が、1,000万米ドルを拠出し、食品由来の抗菌剤耐性(AMR)を抑制・削減するため、コーデックス規格(コーデックス・アリメンタリウス)の導入と監督を支援する。

 FAOとMFDSのプログラムでは、カンボジア、モンゴル、パキスタン、ネパール、ボリビア、コロンビアの6カ国でコーデックス規格(国際食品規格)の導入を進める。導入は、コーデックス委員会(FAO/WHO合同食品規格委員会)と、FAOの食品システム・食品安全部門が実行主体となる。

 中国と韓国の両政府は、FAOと提携することで、対外的な支援の輪を広げ、影響力を拡大する。

【参照ページ】FAO and Chinese Academy of Tropical Agricultural Sciences take partnership to the next level
【参照ページ】FAO and the Republic of Korea join forces to reduce foodborne antimicrobial resistance

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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