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【国際】モンデリーズ、欧州向けビスケットの小麦栽培を2030年までに100%リジェネラティブ農業へ

 食品世界大手米モンデリーズ・インターナショナルは2月9日、欧州での農業新戦略「ハーモニー・アンビション2030」を発表。2030年までに欧州向けビスケット生産に必要な小麦栽培を100%リジェネラティブ農業に転換すると発表した。同社は欧州最大のビスケットメーカー。

 同社は2008年に、持続可能な農業を促進する「ハーモニー・プログラム」を開始した。当時は数軒の農家のみが参画していたが、現在は、ベルギー、チェコ、フランス、ハンガリー、ポーランド、イタリア、スペインの7ヶ国で1,360軒にまで拡大した。製粉所は21ヶ所にまで広がった。ハーモニー・プログラム下での栽培面積は57,000haで収穫量は397,000t。すでに欧州のビスケット生産量の98%をカバーしている。

 今回の新戦略では、ハーモニー・プログラムをアップグレード。リジェネラティブ農業への転換を全面に掲げ。環境、農家、消費者の3つで具体的なアクションを設定した。環境面では、リジェネラティブ農業の導入により、気候変動緩和と生物多様性回復の双方を追求する。具体例では、マメ科植物を含む輪作の多様化をパートナー農家に求める。導入では一区画から小さく始め、農場全体への拡大。また有害な農薬の使用も廃止し、送粉者を保護する。すでに、ハーモニー・プログラムでは、ミツバチが活動できる休閑地を1,800ha確保している。

 農家への転換支援では、研修期間「ハーモニー・アカデミー」を創設。オンラインとリアルの双方で研修機会を提供する。最終的には農家が農作業を記録し、環境影響KPIを算出し、報告の効率化を図るためのデジタルツールを使いこなすことを目指す。

 消費者向けには、同社の専門研究チームが、持続可能な小麦は高品質な小麦でもことを証明する研究を実施していく。

 ハーモニー・プログラムの開発は、農家、NGO、農業生態学の専門家、技術研究機関と共同で行われている。今回新たに「ハーモニー協議会」を創設し、プログラムを監修する。同協議会は、仏農業技術研究機関Arvalis、仏フランス国立農学・食料・環境研究所(INRAE)、生物多様性NGOのNoé等の機関で構成し、独立した立場から戦略を提案する。

 ハーモニープログラムでは、トレーサビリティも完備。ハーモニー・プログラムの基準「ハーモニー・リジェネラティブ憲章」の遵守を監督するため、SGSやビューロベリタス等の独立認証機関から第三者保証を得る。

【参照ページ】MONDELĒZ INTERNATIONAL EMBEDS REGENERATIVE AGRICULTURE INTO NEXT CHAPTER OF ITS EUROPEAN SUSTAINABLE WHEAT SOURCING PROGRAM HARMONY

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