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【EU】メタン排出規則、成立。エネルギー事業者に漏出防止措置義務化。フレアリングも禁止

 EU上院の役割を担うEU加盟国閣僚級のEU理事会は5月27日、エネルギーセクターのメタン排出削減に関するEU法「メタン排出規則」案を可決した。同EU規則はすでに欧州議会を通過しており、同EU規則が成立した。

 同分野では、欧州委員会が2021年、2030年までに二酸化炭素排出量を1990年比55%以上削減する公式目標を達成するため、包括的な気候変動政策パッケージ「Fit For 55」を採択。その後の2021年12月に発表した具体政策の中に、エネルギーセクターでのメタン排出量削減も盛り込まれていた。

【参考】【EU】欧州委、カーボンニュートラルに向け具体政策発表。農業、海洋、不動産、エネルギー、通商(2021年12月19日)

 メタン排出規則では、エネルギー事業者に対し、排出源レベルでメタン排出量を算定し、独立認定検証機関によるチェックを受けるモニタリング報告書を作成することを義務化。また、メタン漏出を一定間隔でモニタリングし、一定水準以上の漏出を検知した場合には、5日以内に全ての部品を修理もしくは交換することも義務化した。修理完了の期限は30日以内。

 さらに、緊急時や故障時等の特別な場合を除き、2025年までに排水ステーションから、2027年までに換気シャフトからのメタンのベントおよびフレアリングも禁止される。

 EU加盟国政府に対しては、メタン排出による公衆衛生や環境リスクを防止するため、すべての坑井のインベントリーや、稼動していない坑井の緩和計画を策定し、定期的に更新することを義務化。また、生産が停止されてもメタンは放出され続けるため、閉鎖または放棄されてから70年未満の炭鉱からの排出量も測定・モニタリングすることが義務付けられる。事業者の義務遵守状況のチェックと、保証のための定期検査の実施も国の責務として掲げられた。

 EU域内へのエネルギー輸入によるメタン排出量もトラッキングされる。具体的には、EU域内への石油、ガス、石炭の輸入によるメタン排出の透明性を高めるため、グローバルな監視ツールが導入される。

【参照ページ】Fit for 55: Council gives final green light to cut methane emissions in the energy sector

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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