
気候債券イニシアチブ(CBI)は7月、財務省が「GX経済移行債」として7月18日に発行予定の「クライメート・トランジション利付国庫債券(5年)(第2回)」に関し、気候債券基準(CBS)認証を付与しない意向を示した。
【参考】【日本】財務省、クライメート・トランジション・ボンド第1弾発行。8000億円。グリーニアム0.5bp(2024年2月17日)
財務省は2月に「クライメート・トランジション利付国庫債券(5年)」と「クライメート・トランジション利付国庫債券(10年)」の第1回発行を実施し、各々約8,000億円ずつ調達している。その際は、セカンドオピニオンは、DNVビジネス・アシュアランス・ジャパンと日本格付研究所(JCR)が提供するとともに、CBIもCBS認証を付与していた。
しかし、「クライメート・トランジション利付国庫債券(10年)(第2回)」を5月18日に発行し、約3,500億円を調達した際には、CBIはCBS認証の付与を却下。今回の7月分に関しても、付与を見送る見通し。理由の一つとして、GX推進法により創設されたGX推進機構への財政支出が資金使途に含まれていることを挙げている。GX推進機構は、排出量取引制度の運営、債務保証等の金融支援、化石燃料賦課金等の徴収を担当する機関。CBIは、GX推進機構を資金使途に含めた場合の適切な評価基準が整っていないという向きの発言をしている。一方、水素混焼やアンモニア混焼が資金使途に含まれていることについては、特段問題視していない様子。
財務省は、10月にも「クライメート・トランジション利付国庫債券(10年)」で3,500億円程度、2025年1月にも「クライメート・トランジション利付国庫債券(5年)で3,500億円程度の調達を予定している。経済産業省は、引き続きCBS認証の取得に向け、CBIとの協議を続ける模様。
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