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【アジア・オセアニア】APACのモバイル通信経済効果は140兆円。2030年には18億人へ。GSMA

 国際的な携帯電話通信業界団体GSMアソシエーション(GSMA)は7月25日、アジア太平洋地域(APAC)におけるモバイル通信の経済効果を分析した報告書の2024年版を発表した。

 同報告書は、同地域のモバイル経済に関する最新動向や今後の成長分野に関して分析したもの。同日シンガポールで開催された「Digital Nation Summit Singapore」で発表された。同時にモバイル通信事業者とフィンテック事業者を結びつけるためのプログラム「GSMA APAC Fintech Forum」も開催した。

 同報告書によると、2023年の同地域のモバイル通信の経済効果がGDP全体の5.3%相当の8,800億米ドル(約140兆円)。製造業やフィンテック等の業界で、生産性向上価値を生んだという。

 APACのモバイルインターネットのユーザー数は2023年は14億人、普及率は51%。2030年には18億人、普及率は61%に増加する見通し。インターネット接続に占める5Gの割合は2023年は10%、2030年には45%に増加し、経済効果は約1,300億米ドル(約21兆円)。オーストラリア、日本、ニュージーランド、シンガポール、韓国の同地域の5G先進市場では、5Gのシェアは2030年に95%になると見込んだ。

(出所)GSMA

 商用の5G専用のネットワーク設備である5Gスタンドアロン(SA)方式は、APACではオーストラリア、インド、日本、フィリピン、シンガポール、韓国、タイの7カ国に存在している。消費電力削減とネットワーク効率を目指す5G Advanced、IoT機器の効率的な5Gネットワーク接続を実現するRedCapは、AIと同様に、5G市場を活性化させるとした。

 2030年までのAPACの経済へのモバイル産業の経済成長率は15%で、同期間の世界平均成長率の12%を超える見込み。人工衛星を含むモバイルネットワークは、島嶼、熱帯雨林、砂漠、山脈等の通常のインフラ建設が困難な地域にネットワークを提供でき、コネクティビティギャップを改善できるとした。

 また、APACのモバイル通信事業者は、生成AIを含むAI事業への投資を行い、新たな収益源を確保していると報告。SKテレコム、ドイツテレコム、e&、シングテルは2023年7月、通信事業者に特化したAIモデルを開発するためのイニシアチブ「世界通信AIアライアンス」を発足し、50カ国に及ぶ13億人に影響を与えている。

 APAC内の格差についても言及。バングラデシュ、インド、パキスタン等の一部の市場では、モバイル通信が可能な地域にも関わらず利用できていないユーザーが多い。導入を阻害する要因として、端末が手頃な価格ではない、特に高齢者のデジタルスキルの不足等を挙げた。

【参照ページ】Asia Pacific’s Mobile Economy Forecast to Grow to $1 trillion by 2030, as 5G Technologies Accelerate Region’s Digital Transformation 【参照ページ】SK Telecom, Deutsche Telekom, e&, and Singtel Form Global Telco AI Alliance for Collaboration and Innovation in AI

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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