
米連邦最高裁判所は1月13日、一連の裁量上訴(サーシオレイライ)を棄却する判決を下した。この中に、各州裁判所や連邦政府が抱えてきた環境裁判が多数含まれていたことが注目を集めている。今回裁量上訴が棄却されたことで、環境関連の裁判が増えることが予想されている。
裁量上訴とは、連邦控訴裁判所で終局判決した裁判や、州最上裁判所で終局判決した裁判について、連邦最高裁判所に再審理を求めて上訴する制度。連邦最高裁判所は、自らの裁量で上訴を受理するか否かを決定することができている。連邦最高裁判所判事9人のうち4人が賛成すれば、上訴請求が受理される。
今回棄却された一つが、ホノルル市・郡が2021年に石油ガス大手のスノコとシェルを相手取って起こした気候変動責任訴訟。原告側は、被告が事業慣行から生じる気候への潜在的影響を州に警告する適切な措置を講じなかったことを不法行為として提訴し、損害賠償を請求。最終的にハワイ州最高裁判所は2023年10月、原告勝訴の判決を下している。一方、被告側は、同訴訟は連邦法に連邦裁判所の管轄と訴えていたが、今回の連邦最高裁判所に棄却され、ハワイ州最高裁判所の判決で確定した。
現在、連邦最高裁判所は保守派の判事が多く、同様の裁判が連邦裁判所に持ち込まれるより、特に民主党州では、州裁判所に持ち込まれたほうが原告が勝訴する可能性が高い。今回の裁量上訴棄却の意義は大きく、今後、同様の訴訟が州裁判所に起こす道が開かれたといえる。
【参照ページ】ORDER LIST: 604 U.S.
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