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【アメリカ】SEC、株主提案基準ルールを修正。株主の権利を再び制限

 米証券取引委員会(SEC)の企業財務部は2月12日、証券取引法に基づく企業が株主提案を除外できるアジェンダについての法律意見を通知。バイデン政権中の運用ルールを撤回し、第1次トランプ政権時の運用ルールを復活させた。

 今回発出したのは、「Staff Legal Bulletin14号M」。Staff Legal Bulletinは、法令ではないが、SECとしての法律解釈を示したもの。特に、上場企業への株主提案に関しては、企業の取締役会側がルール違反と判断した場合にSECに拒否申請を行い、SECが承認すれば株主提案から除外できるというルールがあり、SECの見解は株主総会運営を大きく左右するものとなる。

 株主から提出された株主提案に関しては、1934年証券取引法は「日常業務(Ordinary Business)」は除外できるとしており、この解釈が論点となる。第1次トランプ政権では、「Staff Legal Bulletin14号I」「Staff Legal Bulletin14号L」「Staff Legal Bulletin14号M」を発出し、「内容の質」と「内容の程度」の2つの基準を満たす場合にのみ株主提案を除外できるとしていた。

 その上で、「内容の程度」の定義として、「詳細内容への関与」「特定の時間軸(Time-frames)の要求」「複雑な案件の実行手段」にまで踏み込むものは「マイクロマネジメント」と認定し、株主提案拒否が可能としていた。特に、気候変動株主提案に関しては、気候変動対策に関するマイクロマネジメントとし、実際に株主提案をSECが却下する状態となっていた。

 これに対し、バイデン政権は2021年11月に「Staff Legal Bulletin14号L」を発出し、「Staff Legal Bulletin14号I」「Staff Legal Bulletin14号L」「Staff Legal Bulletin14号M」を撤回。具体的には、詳細なアクションを求める提案や、時間軸や手法を促進する提案は、それ自体がマイクロマネジメントに該当しないと表明。提案で求められている粒度のレベルと、それが取締役会や経営陣の裁量を不適切に制限しているかどうかを判断基準にするとした。これにより、SECは、取締役会側の株主提案除外申請に対し、承認数を減少。株主総会で株主提案の議案が上程されることが増えていた。

【参考】【アメリカ】SEC、株主提案の法律意見を変更。気候変動や社会テーマでの議決権行使活発化へ(2021年11月9日)

 今回の「Staff Legal Bulletin14号M」では、まず、株主提案が、会社の複雑な問題に過度に詳細な指示を与える場合、マイクロマネジメントとして扱いうると言及した。

 また、バイデン政権中の「Staff Legal Bulletin14号L」では、「直近の会計年度末の会社の総資産の5%未満、直近の会計年度の純利益と総売上の5%未満を占める業務に関連し、その他に会社の事業に大きく関連していない」株主提案を拒否できるとしてきた解釈について、会社の事業に関連する広範な社会的または倫理的関心事を提起する提案は、関連する事業が経済的閾値を下回っていても除外されない可能性があるとの新しい見解を示していたが、「Staff Legal Bulletin14号M」では、この新しい見解の部分を撤回した。

 一方、日常業務除外ルールに関しては、バイデン政権中の判断を逆に利用する見解を示した。以前の見解では、社会政策上の課題が、直接的に当該企業にとって重要ではないと判断された場合は、株主提案を拒否できるとしていたのに対し、バイデン政権中の「Staff Legal Bulletin14号L」では、会社毎の関係性判断は重要ではなく、社会的に重要な政策課題とみなされる場合には株主提案を拒否できないと再整理。そして今回の「Staff Legal Bulletin14号M」は、この考え方を踏襲している。背景には、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)等を撤回させることが重要な「社会政策」とみなしているトランプ政権にとって、DEI方針を撤回させる株主提案を、取締役会側が除外しようとしたとしても、除外させなくしたと考えられる。

 Staff Legal Bulletin14号M」には、手続面での新たな解釈も示しており、株主提案に画像を含めることや、株式保有証明書の形式、電子メールの使用に関する新たなガイダンスも提供された。

【参照ページ】Shareholder Proposals: Staff Legal Bulletin No. 14M (CF)

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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