
米ドナルド・トランプ大統領は7月31日、製薬世界大手17社に対し、医薬品価格の引下げを要求する書簡を送付した。米国での処方薬の販売価格が高すぎると不満を述べた。トランプ大統領は同様の政策を5月に発表しており、今回実際に医薬品メーカーに要求事項を伝える事態となった。
【参考】【アメリカ】トランプ大統領、薬価引下げで海外輸入品に「最恵国価格」義務化。インフレ対策(2025年5月14日)
同書簡が送付されたのは、アッヴィ、アムジェン、アストラゼネカ、ボッシュ・インゲルハイム、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ、イーライ・リリー、EMDセロノ、ジェネンテック、ギリアド・サイエンシズ、グラクソ・スミスクライン(GSK)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、メルク、ノバルティス、ノボ・ノルディスク、ファイザー、レジェネロン、サノフィ。
今回要求したのは4つの事項。
- 全てのメディケイド保険受給者に他の先進国での最低価格(最恵国待遇価格:MFN価格)を適用する。
- 米国で提供している価格よりも他の先進国に新薬を安価に提供しないことを明記する
- 仲介業者を排除して患者に直接医薬品を販売する手段を提供する。但し、その価格は先進国での最安価格以下でなければならない。
- 貿易政策を活用し、海外での売上増加分を米国の患者と納税者の薬価引き下げに直接再投資することを条件に、製薬会社による国際的な価格引上げを支援する。
大統領府(ホワイトハウス)は今回、米国人が支払う医薬品価格は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の3倍以上と指摘。米国が世界人口シェアが5%未満の中、世界の医薬品からの利益の約75%は米国から生み出されていると伝えた。
また、製薬会社が米国政府による多額の研究助成金と巨額の医療支出の恩恵を受ける中、当該恩恵を米国の消費者に還元する代わりに、海外市場への参入のために自社製品を割引販売し、その割引分を米国での高価格販売で補填しているとの見方も伝えた。
【参照ページ】Fact Sheet: President Donald J. Trump Announces Actions to Get Americans the Best Prices in the World for Prescription Drugs
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