
国連食糧農業機関(FAO)は9月22日、食料安全保障、持続可能な農業・食料システム、栄養・健康的な食事に対する畜産部門の貢献について、包括的かつ科学に基づいた世界的な評価を行った報告書を公表した。サステナビリティを高める万能の畜産方式は存在せず、地域の自然環境や社会経済条件に応じて、経済・社会・環境の相乗効果とトレードオフを踏まえた政策が必要と指摘した。
同報告書は、2020年のFAO農業委員会の要請に基づくグローバル評価の第3弾で、最終報告に当たる。肉や乳、卵等の陸生動物由来食品の生産を中心に、農場内での加工や加工施設への輸送も視野に入れ、既存研究とデータを整理した。生産方式の比較に加え、気候変動レジリエンスや、生物資源を循環利用する「サーキュラー型バイオエコノミー」への貢献、政策・法制度の課題も分析した。
畜産は世界の食料エネルギー供給の15%、たんぱく質供給の34%を担う。世界の農業GDPに占める割合は約40%と推計され、2022年の規模では約1兆8,000億米ドルに相当する。一方、動物由来食品の供給拡大が進んでも、地域間の供給格差は過去約60年間でわずかしか縮小していない。人口増加や所得上昇、都市化が需要を押し上げるなか、生産量の増加を食料へのアクセス改善につなげることが課題となる。
国際市場で取引される割合は、…
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