
資源開発世界大手英豪リオ・ティントは8月11日、先住民の若者を対象としたキャリア支援プログラム「Aboriginal Training and Liaison(ATAL)」の対象を拡大すると発表した。
ATALは、オーストラリアのパースとピルバラ地域の先住民を対象に、就職に必要なスキルを習得し、多様なキャリアパスへの道を開く8週間のプログラム。安全、健康、福利厚生、文化認識、職場での心構え、金融リテラシー等の内容を組み合わせ、履歴書の作成やキャリアプランニングも支援することで、参加者リオ・ティント社内外での就職を支援している。
同プログラムは地域実施委員会の指導の下、先住民族の伝統的所有者グループと共同で策定。2009年に一度中止されたものの、2023年から再開している。背景には、2020年にリオ・ティントが西オーストラリア州のピルバラ地域にある先住民の文化的遺産「ジューカン峡谷の岩窟群」を破壊した事件をきっかけに、同社と先住民コミュニティとの関わり方が根本的に問われたことがある。
【参考】【オーストラリア】リオ・ティント、46000年前の先住民族の遺跡を爆破。BHPは採掘計画を一時停止(2020年6月20日)
同プログラムは、2023年の再開以来、先住民参加者54人を支援。卒業生は、同社が事業を展開する地域の伝統的先住民グループであるバンジマ族、ムントゥルグラ・グルマ族、プートゥ・クンティ・クッラマ族、ピニクラ族、ガラルマ族、インディバルンディ族、インハワンカ族等の出身者で、多くが同社や西オーストラリア州の他企業に就職した。
今回の発表では、先住民が所有する就労支援サービス「インパクト・サービス」と提携し、パースとピルバラ地域のカラサに加え、初めて同地域のトム・プライスでも開催。ピルバラ地域への自立したコミュニティ構築に注力する。
【参照ページ】Rio Tinto strengthens Indigenous employment pathways with work-ready initiative
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