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【アメリカ】現在世代と将来世代でサステナビリティに対する考え方はどう違うか?

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GlobeScan、BSR、Net Impactの3団体は11月6日、現在および将来のサステナビリティ分野のリーダーらが、現在のサステナブルビジネスの状況をどのように捉えているのかを比較・分析したレポート”State of Sustainable Business: Perspectives from Current and Future Leaders”を共同で発表した。同レポートでは、現在世代と将来世代に見られる共通点や差異、最新のトレンドが分析されている。

同レポートは、リサーチ会社のGlobeScanがBSRに所属するプロフェッショナル及びNet Impactに所属するMBA学生を対象に実施したアンケート調査に基づいている。サステナビリティの分野において、それぞれ現在世代と将来世代を代表する両組織に所属するリーダーらの間にどのような意識の差があるのかを明らかにした、とても興味深い調査だ。

調査結果の概要としては、サステナブルビジネスの状況に対する見方については現在世代と将来世代でかなり一致しており、将来世代は現在のサステナビリティ分野の専門家が直面している問題に対してかなり現実的に捉えていることが分かった。一方で、ビジネスの透明性やサステナブルビジネスの優先順位といった点では、両者の間にいくつかの顕著な違いも見られた。今回の調査から得られた主なキーポイントは下記の通りだ。

1. サステナビリティのコアビジネスへの統合が重要

現在および将来世代のいずれも、今日のビジネスが直面する最も重要な課題は、サステナビリティの事業オペレーションへの統合だと考えており、Net Impact回答者の47%、BSR回答者の63%が最優先課題に挙げている。

2. ビジネスの透明性は大きな改善の余地がある

現在および将来のリーダーの双方が、概して企業の透明性は低い状況にあると考えているが、将来世代ではよりその傾向が顕著となっている。Net Impact回答者の31%が、企業の透明性は低いと回答したのに対して、BSR回答者は20%だった。BSRのCEOを務めるAron Cramer氏は「透明性の向上は企業が信頼を構築する上で必須だ」語った。

3. 気候変動がサステナビリティの最優先課題であり続けるが、ミレニアル世代の登場により新たな優先課題が表面化する可能性がある

2009年以降、現在世代を代表するBSRのプロフェッショナルらは一貫して人権、労働者の権利、気候変動を企業のサステナビリティにとって最も優先順位の高い課題として位置付けてきた。現在世代と同様、Net Impactに所属する将来世代のリーダーらも気候変動を最優先課題だと位置づける一方で、彼らはサステナブルな消費や水問題も重要課題として認識している。

今回の調査から、将来世代のリーダーらは特にサステナブルな消費について、企業の取り組みに高い期待をしていることが分かった。彼らはサステナブルな消費(85%)を気候変動(80%)よりも高い優先順位に挙げており、具体的な消費行動の変化を重要視している。

Net ImpactのメンバーであるKelsey Moyes氏は「私はストーリーに惹かれる。もし企業が私と共鳴する価値を持っていなければ、彼らの製品を買う理由も価値も提供することができないだろう」と語る。同氏のコメントにあるように、将来世代は自らの消費行動と選択を通じて企業に自らの意思を示すようになることが想定される。

【レポートダウンロード】State of Sustainable Business: Perspectives from Current and Future Leaders
【企業サイト】GlobeScan
【団体サイト】BSR
【団体サイト】Net Impact

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