IT世界大手米アマゾンは3月20日、新型コロナウイルス・パンデミック対策として、クラウドサービス部門AWSが、医療検査を加速化せるためのイニシアチブ「AWS Diagnostic Development Initiative」を開始。同社として2,000万米ドル(約22億円)を拠出したと発表した。感染や抗体に関する検査スピードを上げることで、迅速な処置と対策を可能にすることが狙い。
同プログラムは、認定を受けた研究機関と、AWSを活用して現地での診断を実施している民間機関が参加できる。参加者間での協働を促進し、迅速で正確な医療診断手法を開発していく。対象は、当初は新型コロナウイルスだが、その他の疾病についても扱っていく。
アマゾンによると、同イニシアチブのメリットは大きい。従来、感染症分野では、ワクチンのみに注目が集まり、検査研究については研究資金不足が慢性的に続いていたという。また検査の分野では、計算科学が重要な分野でもあり、アマゾンが持つデータ解析や機械学習のケーパビリティが活かせると判断した。
同イニシアチブには、すでに世界的な研究機関、大手企業、スタートアップ企業から合計35機関が参加することが決まっている。著名な科学者や医療政策の専門家、感染症診断の専門家等を招聘したアドバイザリーグループも設置した。今後も、希望する機関からの参加を募る。
また、英政府は、アマゾンのEコマースサイト「Amazon」を通じて、抗体検査キットをアマゾンで購入し、配達業者が購入して、英公的医療機関NHSに送付して検査する手法も模索している。政府は、アマゾン以外の企業にも声をかけている。
【参照ページ】AWS launches initiative to accelerate COVID-19 diagnostics, research, and testing
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