米金融スタートアップOneNexusは12月5日、油田・ガス田で増大する未積立の資産除却債務(ARO)に対処するための事業展開を加速させることを発表した。2021年に米テキサス州で創業。石油・ガス上流アセットのAROに特化したサービスを展開している。
同社は、石油・ガス上流アセットに関し、将来の資産除却に必要な資産がバランスシート上に計上されていないことに着目している。現状の商慣習では、将来座礁資産となり、開発が停止しても、適切に廃坑することができない。この問題に保険の数理モデルを応用し、事前積立のソリューションを提供している。
また同社は10月、同社及び100%出資のキャプティブ保険会社OneNexus Oklahoma Captive Corp(OOCC)ミュンヘン再保険100%出資子会社ミュンヘン再保険エナジー・トランジション・ファイナンス(MRETF)から、同社のARO負債のソリューション商品「OneNexus Assurance」にバックストップ資本を提要する最終合意を締結。OneNexusは最大で12億米ドル(約1,600億円)のARO負債をカバーする資本を確保している。
今回の発表では、まず、ARO負債のソリューション商品「OneNexus Assurance」の販売、引受、サービスを担う新会社OneNexus Servicesを新設する。さらに、OneNexus Servicesは、保険仲介世界大手米ロックトンのテキサス州関連会社Texas Series of the Lockton Companiesとの間で、独占紹介パートナーシップ契約も締結。同州の石油・ガス事業者、プライベートエクイティ、リザーブベースレンダー、買収・売却専門業者に対し、OneNexus Assuranceを販売していく体制を構築した。
同社は、ESGの基準値が高まる中、エネルギー業界の廃坑費用は今後増大していくとみている。廃坑費用をAROと認識し適切に対処していくことが重要と伝えている。
【参照ページ】OneNexus Provides Breakthrough Solutions to Oil and Gas Operators’ Decommissioning Efforts
【参照ページ】OneNexus Secures Financing From Global Reinsurance Company Munich Re
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