企業のサステナビリティ担当者やサステナビリティコンサルタントにとって、自身のサステナビリティに関する知識を客観的に証明する方法はあまりない。このような背景を踏まえ、サステナビリティ報告に関する国際ガイドラインのGRIは2月3日、新たにサステナビリティ担当者向けにGRIガイドライン第4版およびGRIの報告プロセスに関する知識を客観的に証明するための試験、GRI G4 Examを開始すると発表した。
同試験の対象者はGRI公認トレーニングの受講経験者で、受験は有料。試験に合格すると証明書が発行され、GRIのウェブサイトに氏名が掲載される。この証明により、サステナビリティ業務の従事者は同分野において自身の信用を高め、名声を高めることが可能となる。
今回の発表に際し、GRIのChief Executiveを務めるMichael Meehan氏は「我々のデータベースに登録されている17,000以上のGRIに準拠した報告書や、GRI公認トレーニングコースに参加した19,000人以上の専門家により、企業が報告プロセスをステークホルダーに対して革新を起こし、価値を創造するための戦略的な意思決定に活用しはじめており、サステナビリティ報告の取り組みは飛躍的な進歩を遂げている。G4 Examは、サステナビリティ分野で高いスキルを持ち活動する専門家の数を増やすことにより、持続可能な発展に向けた次の一歩を刺激する手助けとなるだろう」と語る。
GRIのG4 Examは、G4の内容および、Prepare・Connect・Define・Monitor・ ReportというGRIの5つの報告プロセスに関する知識を問うものだ。試験は選択式の60問からなり、制限時間90分で75%以上正解していれば合格となる。試験は70か国、4,500か所のテストセンターで受験でき、GRI公認パートナーによるトレーニングの受講者だけが受講可能。開発途上国における受験者および、GRIのOSプログラムのメンバーは割引価格で受験可能とのことだ。
GRIのサービス担当役員を務めるAsthildur Hjaltadottir氏は「2008年から何千ものサステナビリティ担当者が我々の認定トレーニングパートナーが提供する質の高いコースに参加してきた。GRI G4 Examは、受講者にGRIのフレームワークに対する理解度を示す機会を提供する上で必然的な取り組みだ」と語った。
試験の受験にはGRI認定トレーニングを受ける必要があるが、興味がある方はぜひ自身のG4に対する知識を深める意味で挑戦してみてはいかがだろうか。
【リリース原文】GRI INTRODUCES G4 EXAM - THE NEXT STEP FOR SUSTAINABILITY PRACTITIONERS
【団体サイト】Global Reporting Initiative
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