米国の大手香料メーカーのインターナショナル・フレバー・アンド・フレグランス(以下IFF)は4月29日、持続可能な開発を目指すグローバル企業ら約200社で構成されるWorld Business Council for Sustainable Development(以下、WBCSD)に新たに加盟すると発表した。ニューヨークに本拠を置くIFFは、食品用香料(フレーバー)、化粧品用香料(フレグランス)で世界第3位のシェアを誇り、31か国に事業を展開しているグローバル企業だ。S&P500構成企業の1社でもある。
IFFのCEOであるAndreas Fibig氏は「我が社は125年以上に渡り、サプライチェーン全体を通じて社会、環境問題の解決に取り組んできた。我々は従来のビジネスの垣根を越えて我が社の影響力を高めるためにも、WBCSDと協働して課題に取り組んでいく。WBCSDの先進的な取り組みは、味や香りを通じて日々の生活をより持続可能な形へ移行しようとしている我が社の現在進行形のミッションの手助けとなるではなく、顧客や消費者へのサービス、そして世界のポジティブな変化に向けたより高い目標設定を可能にしてくれる」と語っている。
また、WBCSDのCEOであるPeter Bakkerは「IFFをWBCSDに迎えることができて光栄に思う。IFFのサステナビリティ分野におけるこれまでのリーダーシップは我々のビジネスネットワークの重要な資産となり、それは規模、インパクトの両面で持続可能な解決策に向けたイノベーションを活発化してくれることを確信している。我々はIFFが従来のビジネスの垣根を越えて次のステップを踏み出すことを支援していく。我々の加盟企業もまた、IFFと共に世界が抱える課題の解決に向けて新しいアプローチに取り組んでいくことを心待ちにしている。」と語っている。
今回IIFという世界を代表するグローバル企業がWBCSDに加わったことで、同社の事業およびサプライチェーンを通じて世界全体のサステナビリティに多大なインパクトをもたらすことが予想される。IFFの売上は世界全体で年間30億米ドル以上を誇り、かつそのうちの約半分を新興市場が占めているなど、同社のグローバルにおけるプレゼンスの高さは世界のフレーバー・フレグランス業界全体の社会・環境・健康面におけるサステナビリティ向上に向けた大きなドライバーとなりそうだ。IFFが業界の新たなスタンダードを作り出すことを期待したい。
【参照リリース】IFF Joins WBCSD
【企業サイト】International Flavors & Fragrances
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