紛争鉱物に関する国際ガイドラインを制定しているConflict-Free Sourcing Initiative(CFSI)は4月30日、最新の紛争鉱物報告テンプレートとなるCMRT 4.0を公開した。同テンプレートは紛争鉱物フリーの原材料調達を可能にするためのサプライチェーン全体における情報管理ツールで、今回のCMRT4.0では最新のStandard Smelter List(精錬所リスト)を含めて数多くの改善点が含まれている。
CMRT 4.0で新たに反映された主要な更新情報としては、2015年3月に紛争鉱物に関するデータ転送規格IPC-1755に適用された変更に準拠した「宣言」中のQ&A用語の修正が挙げられる。また、更新後の精錬所リストでは、業者の通称と共に都市名、州・県名、国名が記載されており、CMRTの利用者は報告する精錬業者に身元ついて確認できる。なお、CFSIのウェブサイトにはバージョン4.0の業者リストがダウンロード可能なエクセル形式で公開されている。
CFSIの監査プログラム責任者を務めるTara Holeman氏は「CFSIは、このツールを単純化させ、多様なタイプのソフトやOSへの対応を意図している。世界中の企業がお互いにコミュニケーションをとれることが極めて重要だ。この新たなCMRTは最新のIPC標準規格の変更に対応しており、精錬所リストも大きく改善されているため、企業の情報開示の正確性向上につながる」と語る。
なお、CFSIは、CMRT4.0は2015年の報告用であり、2014年のサプライチェーン関連データの収集についてはCMRT 3.0、3.01または 3.02バージョンの使用をすすめるとしている。また、2015年の米国証券取引委員会の要求に対応する上では3.02バージョンの精錬所リストの使用をすすめている。テンプレートおよび最新の精錬所リストは下記から確認可能。
【紛争鉱物規制について全体像】紛争鉱物規制/ドッド・フランク法と企業対応の現状
【テンプレートダウンロード】Conflict Minerals Reporting Template
【参照リリース】Updated Conflict Minerals Reporting Template (4.0) Now Available
【団体サイト】Conflict-Free Sourcing Initiative
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