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【インドネシア】紙パルプ大手のエイプリル、サプライチェーンの森林破壊ゼロ方針を発表 2015/07/05 最新ニュース

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 森林破壊が深刻化しているインドネシアで、たびたびNGOなどから批判を浴びてきた大手伐採会社が、ついに森林破壊ゼロへのコミットメントを表明した。インドネシアの紙パルプ大手、エイプリルグループは6月3日、同社の森林保護に関する新方針、Sustainable Forest Management Policy(SFMP)2.0を公表し、今後、サプライチェーン全体において一切の森林破壊を行わないと発表した。同社は5月15日付で自然林における全ての伐採を停止したという。

 今回強化された同グループの森林保護方針の具体的な内容は下記の通りだ。

  • 森林地帯および森林泥炭地の新たな開発の停止
  • 現行のHCVF(High Conservation Value、保護価値の高い森林)評価に加えてHCS(High Carbon Stock、高炭素貯蔵)評価を追加済
  • 過去最大規模となる、植林地の48万ヘクタールに相当するエリアの景観保全を実施
  • 泥炭地の専門家ワーキンググループの設置により泥炭地の管理を強化し、カーボンフットプリントを計測、報告
  • 地域社会に対し、貧困低減、雇用創出、教育へのアクセス、インフォームド・コンセント権を強化
  • NGOとの連携を強化

 エイプリルは約15年前に違法に伐採された木材が工場内に入らないシステムを導入し、2005年には伐採権を持つ熱帯雨林の保護に向けた自主アセスメントを実施、2013年には環境回復プロジェクトを開始し、現在7万ヘクタールの土地を回復させている。2014年にはSFMPを公表し、今回のSFMP2.0へと発展した。SFMP2.0では方針の遵守状況をモニタリングしながら進捗状況を定期的に報告し、第三者委員会による監査も実施するという。

 なお、エイプリルは今回の新方針の公表はグリーンピースやWWFを含む多くのステークホルダーとのエンゲージメントの結果だとしている。森林破壊が深刻化するインドネシアで、その中心的存在として槍玉にあげられていた大手伐採企業の1社が森林破壊ゼロへのコミットメントを表明した意義は非常に大きい。長年に渡り同社に働きかけてきたNGOらによる大きな成果だと言える。

【参照リリース】APRIL ELIMINATES DEFORESTATION ACROSS ENTIRE SUPPLY CHAIN
【企業サイト】APRIL Group

(※写真提供:Rich Carey / Shutterstock.com

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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