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【アメリカ】米大教授ら、布状生地から発電可能な「繊維発電機」を開発。学術論文で発表 2016/10/20 最新ニュース

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 ジョージア工科大学の王中林(Zhong Lin Wang)特別教授らの研究グループは9月12日、学術ジャーナル「Nature Energy」に、発電機能を持つ繊維素材という新たなテクノロジーに関する論文を発表した。この新素材は、太陽光発電と動力発電の両方の機能を付加しており、繊維そのものが発電をする。スマートフォンやGPS(全地球測位システム)など軽量製品のケースとして用い単独エネルギー源として活用できる可能性があるという。

 王特別教授の研究グループは、ナノレベルの摩擦発電を引き起こす軽量ポリマー繊維を原料とする太陽光発電セルを、通常の商用織機を用いて生地を生成することに成功した。ナノレベルの摩擦電力は、摩擦発電効果と生地を動かしたりする動力からの静電誘導の組み合わせにより生み出されている。このナノレベルの発電装置をウール繊維と一緒に織り込み、320マイクロメートルの発電繊維を開発する研究が進められている。静電誘導を引き起こす素材は、通常のポリマー繊維を用いることが可能で、製品化価格は低く抑えられるという。また、もうひとつの発電原理である太陽光発電原料では、他の繊維との織り込みが可能なワイヤー状の光電陽極を用いた。

 論文で発表された実験では、開発した生地をオフィス用紙サイズにし棒をつけたものを自動車の窓に巻きつけ発車、風の抵抗から曇天でも一定の発電をすることに成功した。また、開発した生地を4センチ×5センチ平面にし日光のもとで動かしたところ、2ミリファラドの商用コンデンサに1分間で2ボルトの電力を生成することにも成功した。

 繊維生地は、非常に耐久性の高いものにすることが他の先行研究でもわかっており、繊維発電機は長期間使用可能なものにできる期待が集まっている。今後は、スマートフォンはGPSのカバーとして用いるための保護機能を強化し、商用化できるようにしいていくという。

【参照ページ】New Fabric Uses Sun and Wind to Power Devices
【論文】Micro-cable structured textile for simultaneously harvesting solar and mechanical energy

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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