【アメリカ】グーグル親会社、家庭用地熱エネルギーシステム部門を分社化。CO2削減目指す 2017/07/29 最新ニュース

 検索世界大手米グーグルの親会社アルファベットは7月6日、同社の機密研究開発子会社Xの一部門で、家庭用地熱エネルギーシステム開発に取り組んできた部門を分社化し、新会社ダンデライオンを設立すると発表した。ダンデライオンCEOに就任するキャシー・ハンナン氏がXのホームページ上のブログで明らかにした。ダンデライオンは、地熱を利用した一般家庭向け冷暖房システムを提供。まずは米国北東部を対象地域とする。

 Xはアルファベットの機密施設の中で活動しており、研究内容はベールに包まれている。今回ダンデライオンの設立が発表されたことで、アルファベットが地熱エネルギーの分野に取り組んでいたことがわかった。ハンナンCEOは、「過去数年間、私たちのチームは、クリーンで無料で豊富で足元にある再生可能エネルギーである地熱エネルギーを利用した住宅用冷暖房を簡易で手が届くものにするミッションに取り組んできた」と語った。

 ハンナンCEOによると、米国では建物からの二酸化炭素排出量が全体の39%を占め、その多くが化石燃料を利用した冷暖房システムによるもの。とりわけ米国北東部では暖房用に石油やプロパンガスが比較的多く利用されており二酸化炭素排出量が多くなっているという。今後もし長く厳しい冬に燃料価格が高騰することになれば、家庭の燃料費は大きな重荷になってしまう。ダンデライオンはこれを地熱エネルギーを用いて解消する。

 地中の地熱は約50度を保っており、水を媒介素材としてプラスチックパイプを用いて地中から熱を吸い上げる。それを家庭内に引き込み、室内の空気を暖める。夏場は同じプラスチックパイプを活用し、ポンプを用いて室内の熱を室外に放出する。この方式は地中と大気中の熱の差が大きいほど効率よく機能するため、厳しい冬や熱い夏に効果的に機能する。

 ダンデライオンが開発したのはこれだけではない。従来、地熱エネルギー設備を一般家庭に導入するには、地中に地熱パイプ用の穴を空ける大がかりな工事に要する費用と長い工期という壁があった。ダンデライオンはこれらを解決するため、いくつもの試作品で実験を行い、ついに実用的な小型ドリルの開発に成功。これにより工期を従来の3日から4日から1日未満へと大幅に圧縮できるだけでなく、設備導入に必要なスペースも劇的に小さくすることできるようになった。

 ダンデライオンは、導入時のコストを無料にし、電力購入費の削減を元手にした分割払いの料金体系も整備。また当面の販管費を賄うためインパクト投資会社のCollaborative Fundからシードラウンドの資金調達を行った。

【参照ページ】Introducing Dandelion
【投資会社】Collaborative Fund

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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