
世界保健機関(WHO)は1月5日、「ゲーム障害」を疾病として、今年夏に公開予定の「国際疾病分類(ICD)」第11版に追加する方針だと発表した。ゲーム障害とは、ゲームに過渡に執着することにより日常生活に支障をきたす状態のこと。国際疾病分類(ICD)とは、病気や死因等の国際統計を作成するためのもので、WHOは現在改定作業を進めている。
同障害の診断には、ゲームのために家庭や学校、職場等で生活に支障をきたしている状態が少なくとも12か月間続く場合を基準としている。ゲームをする人のうち、ゲーム障害に至る人の割合は小さいが、他の活動を制限するまでにゲームを時間を費やすことについては注意が必要だという。特に、オンラインゲームの広まりによる若年層への影響が懸念されている。
今回、多様な分野や地域の専門家の合意により、ICDへの追加が実現する。ICDに同障害が追加されることで、統計分析が容易になり、実態解明が進む。これにより、世界的な予防や治療が適切に進むことが期待されている。また、WHO加盟国での疾病対策に関する政策の中にもゲーム障害に関するものが盛り込まれることも見込まれている。
これに対し、米ゲーム業界団体のエンターテインメントソフトウェア協会(ESA)はすぐに反対声明を発表。ゲームに熱中する人が熱狂的なスポーツファンと同じようなものであり、ゲームに中毒性がないことは国際的な研究により「常識」となっていると反論し、WHOに対しては、ゲームそのものではなく、直接的な対象であるメンタルヘルス等の疾病に焦点を当てるべきだとした。同様に、米エデュテック(ゲームを活用した教育)業界団体のHigher Education Video Game Alliance(HEVGA)も反対声明を出し、ゲーム障害に関しては国際的なコンセンサスがないと主張した。
【参照ページ】Gaming disorder
【草案】6D11 Gaming disorder
【参照ページ】ESA Responds to WHO’s Proposed Disorder Classification
【参照ページ】HIGHER EDUCATION VIDEO GAME ALLIANCE OPPOSES WORLD HEALTH ORGANIZATION’S ‘GAMING DISORDER’
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