欧州議会と加盟国閣僚級のEU理事会は1月29日、職場の労働安全衛生を向上させるため、5つの発がん性物質を、がん原性物質及び変異原性物質指令(CMD)のリストに追加することで暫定合意した。欧州委員会は、2018月4月5日に同5物質のリスト禁止を提案していた。リスト入りすると、曝露量に制限がかけられる。
今回、リストに追加された物質は、
- カドミウム及びその無機化合物
- ベリリウム及びベリリウムの無機化合物
- ヒ酸及びその塩並びに無機ヒ酸化合物
- ホルムアルデヒド
- 4,4'-メチレン‐ビス(2-クロロアニリン)(略称:MOCA)
EUでは、労災死の53%が、がんによるもの。そのため、発がん性物質への曝露を制限するため、2004年にがん原性物質及び変異原性物質指令(CMD)を制定し、必要に応じてリストに追加され、現在は21物質が登録されている。EUは、今回5物質が加わると、EU労働者100万人以上の労働環境が改善され、労災が22,000件減少できると試算している。
今後、EU理事会の常駐代表委員会(コレペール:COREPER)で審議され、承認されれば欧州議会総会で最終採決する。
【参照ページ】Protecting workers against cancer-causing chemicals: Commissioner Thyssen welcomes third agreement between EU institutions
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら