ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は11月18に日、ブラジル領アマゾン地域9州の森林消失面積の推計結果を発表した。森林消失面積は、2018年7月の7,536km2から2019年7月には9,762km2へと29.54%拡大し、過去10年間で最大規模となった。
INPEは、衛星による法定アマゾン森林伐採監視プロジェクト(PRODES)を実施し、衛星から森林消失面積を解析。同データがブラジル政府の公式統計となっている。観測衛星では、米国ランドサット人工衛星や、インド、英国、日本の衛星からのデータを活用している。
森林消失面積は、2004年に27,772km2を記録して以降、2012年には4,571km2と大幅に減少。しかし、2013年から増加に転じ、2019年までの6年間で4倍以上にまで戻ってしまった。サレス環境相によると、2012年からの消失面積増加は、違法な経済活動によるものが多い(*)。しかし環境NGOは、政府の緩い規制が違法伐採を促進してしまっていると批判している。消失を食い止めるには、規制を強化しなければならない状況が浮き彫りとなった。
[2019年11月25日訂正]
*:森林消失の原因について、JETROは「合法的な経済活動」と報じたが、複数のニュースソースを確認したところ、サレス環境相は「違法な経済活動」と話していたことが確認されたため訂正した。
【参照ページ】A estimativa da taxa de desmatamento por corte raso para a Amazônia Legal em 2019 é de 9.762 km²
【参照ページ】2018年8月~2019年7月のアマゾン森林伐採面積、前年同期比29.5%増
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