ドイツ環境NGOのGermanWatchは12月4日、気候変動の影響による世界各国の自然災害リスクを分析した「グローバル気候リスク指数(Global Climate Risk Index)2020」を発表。2018年に気候変動による被害を最も受けたのは日本だった。同報告書は、同NGOが毎年発行しており、今年で15回目となる。
同ランキングは、ミュンヘン再保険が提供しているデータベース「NatCatSERVICE」を基に、災害死者数、災害死者率、災害損害額、災害損害額のGDP比の4項目を基に、総合スコア「CRI値」を算出。CRI値が低いほど、被害が大きかったことになる。2018年のCRI値は、日本が5.50で断トツ低く、最も被害が多かったと判断された。2位はフィリピンで11.17、3位はではドイツで13.83だった。日本は7月から9月に起きた、豪雨・熱波・台風の3つの異常気象で1,282人の死者と360億米ドルの経済損失を出した。
今回はさらに、1999年から2018年までの10年間のCRI値も算出。被害が大きかったのは、プエルトリコ、ミャンマー、ハイチの順。発展途上国での被害が大きいことがあらためてわかった。
同報告書はさらに、発展途上国ほど気候変動に対して脆弱だと指摘。マドリードで開かれているCOP25に対し、低所得国の人々に対する気候変動関連ファイナンスの支援を強化するよう提言した。具体的にはCOP25で、脆弱な国に対する支援ニーズの収集方法の決定、ニーズに対するファイナンスを実施するための行動喚起、気候変動適応策のさらなる強化の促進、の3つを求めた。
【参照ページ】Global Climate Risk Index 2020
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