英国のボリス・ジョンソン首相は3月16日、英国の主要製造企業ら60社以上に、人工呼吸器等の重要な医療機器の生産を強化するよう支援するよう要請した。急増する新型コロナウイルス患者への対応に備え、人工呼吸器最大2万台を作成するための設計図を、各社に送付した。
英保健省(DHSC)によると、英国民健康サービス(NHS)は現在、人工呼吸器5,900台を保有している。新型コロナウイルスの拡散を防ぐには、3倍以上の台数が必要となる可能性があるとした。
英政府は、コロナウイルスのピークの広がりを抑えるには、国の努力が必要だと明言。製造業者に、コンポーネント製造だけでなく、技術と専門知識を提供することで、喫緊の課題に対処するよう求めた。 企業は、設計、調達、組み立て、テスト、出荷など、プロセスのあらゆる部分に協力可能。
今回要請を受けた企業では、自動車大手ジャガーがすでに生産を表明。他にも米フォード、日本の本田技研工業の各英国法人も検討に入った。
専門家には、製造業者が医療機器製造用に生産ラインを切り替えるのには時間を要するため、短期間での対応は困難との声もある。一方、自動車メーカーは、将来の拡張に備え、予備生産ラインを有していることが多く、医療機器用に一時転換することに適していると見られ、期待が寄せられている。
【参照ページ】PM call with UK’s leading manufacturers: 16 March 2020
【参照ページ】UK government sends ventilator blueprints to major manufacturers
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