仏エネルギー大手トタルは5月5日、2050年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロ(カーボンニュートラル)にするため、欧州事業でのスコープ3排出量も2050年までに排出ゼロにする目標を発表した。再生可能エネルギーによるエネルギー供給に転換する。
トタルは2015年から、スコープ3の原単位排出量を毎年6%削減する目標を立て遂行している。今回、世界全体の顧客でのエネルギー商品消費からの原単位排出量を2050年までに60%以上削減し、27.5gCO2/MJ未満にするという目標を設定した。同社によるとエネルギー世界大手の中で最も高い目標だという。中間目標についても、スコープ1、スコープ2、スコープ3での総計では、2030年までに原単位15%削減、2040年までに35%削減と設定した。
そのうち、EU、英国、ノルウェーでのスコープ3については、2050年までにゼロにすることを目標とした。すなわちトタルは長期的に、欧州では低炭素エネルギーの供給に転じ、現在主力の原油・ガス販売は欧州以外での販売にシフトしていくと言える。同時に2050年までに、世界全体でスコープ1とスコープ2をゼロにする。
トタルは今回、再生可能エネルギーへの投資を進め、2025年には設備容量が合計25GWになるとの見方を伝えた。トタルは現在、設備投資の10%以上を製炭素電力分野に投じていると伝えた。これもエネルギー世界大手の中で最も高い目標だという。今後2030年までに20%にまで高める。
【参照ページ】TOTAL ADOPTS A NEW CLIMATE AMBITION TO GET TO NET ZERO BY 2050
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