【日本】大坂なおみ選手の人権アクション。日本企業にとって人権理解への大きな試金石に 2020/09/14 最新ニュース

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 テニスプレーヤーの大坂なおみ選手が、全米オープンで2年ぶり2回目の優勝を飾った。さらに米国での人権差別問題に大きな焦点が当たる社会情勢の中開催された同大会では、大坂選手は、1回戦から入場時等に人種差別による黒人被害者の名前を入れた黒色のマスクを着け、人種差別撤廃へのメッセージを発信したことが大きな話題を呼んだ。日本では「スポーツに政治を持ち込むな」という消費者の反応も多く、これまで日本企業が避けてきた「人権」というテーマに対し、大きな試金石となる事態に発展してきている。

 ハイチ系米国人を父、日本人を母に持ち、日本国籍の大坂選手は、数年前から一貫して黒人差別問題に対し、差別撤廃を求めるメッセージやアクションを打ち出してきている。その度に、日本や米国でも「スポーツに政治を持ち込むな」という批判を受けてきたが、大坂選手は、むしろスポーツという場を通じて一貫して人権問題を啓発していくことの意義を唱えてきた。

 6月には、「スポーツに政治を持ち込むな」という批判に対し、ツイッターで「第一にこれは人権問題」「第二に、なぜあなたは(スポーツ選手である)私以上に話す権利があるというの」と述べ、スポーツ選手が人権問題について発言する姿勢を堂々と示した。このツイートに対しては、これまでに9.6万の「いいね」が集まり、またリツイートも22,000件集まった。リツイートの中には、彼女の発言に反発するものもあり、大きな議論を呼んだ。

 こうして、大坂選手の人権問題アクションについて賛否両論が起こる中、スポンサー企業やその他の企業にとって、人権問題にどのように向き合うべきかという大きな試金石となっている。

 大坂選手のスポンサーを長年続けてきたNIKEは9月13日、ナイキジャパンのツイッターアカウントで「この勝利は自分のため この戦いはみんなのため」とのメッセージで大坂選手のアクションを讃え、大坂選手の人権問題アクションに賛同する姿勢を明確にした。NIKEは、以前から人権問題、特に人種差別問題に対しては、企業として差別撤廃に取り組む姿勢を明確にしており、今回もそれに沿う声明となった。

 一方、ナイキジャパンのツイッターに対し、「ナイキ一生履かない」「二度と買わない」とのコメントもついており、日本の消費者から人権問題を扱う反応も出ている。

【参考】【アメリカ】大企業、ジョージ・フロイド死亡事件で声明発信相次ぐ。人種差別自覚やインクルージョン要請(2020年6月3日)

 同じくスポンサーのマスターカードも9月13日、大坂選手を支持するメッセージをツイッターで発信した。

 大坂選手には日本企業のスポンサーも多く、日清食品ホールディングス、シチズン時計、資生堂、日産自動車、森永製菓、全日本空輸(ANA)、ヨネックス等がスポンサー契約を締結している。一部報道では、大坂選手の人権問題アクションを嫌がる日本企業スポンサーもいるという噂も出ている。今回の対応を受け、日本企業が人権問題にどのように向き合っていくか。株主を含むステークホルダーに対して人権の捉え方と方向性を伝える大きな局面を迎えている。

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