石油ガス世界大手米シェブロンは9月14日、事業の低炭素化に向け、植物由来や再生素材由来の再生可能燃料、水素、炭素回収・貯留(CCS)技術分野での成長目標を設定。これらへの投資額は、2028年までに現状の3倍の100億米ドル(約1.1兆円)を打ち出した。
今回、同社のマイケル・ワース会長兼CEOは、「シェブロンは、低炭素の未来を推進するリーダーになる」と表明。石油・ガスが世界の二酸化炭素排出量の大半を占めている現状に鑑みた発言を行った。これまで課題となっていたスコープ3の排出量削減を掲げた形。
今回の新成長計画は、航空会社、輸送会社、製造業でのエネルギーシフトを主なターゲットとしている。再生可能ガスの生産量は、日量400万Btuにまで拡大し、大型自動車の燃料用に供給する。再生可能燃料では、生産能力を日糧10万バレルにまで増やし、再生可能ディーゼルや持続可能なジェット燃料(SAF)向けに供給する。
水素供給は年間15万t。大型自動車、工業、発電分野に供給する。CCSでの炭素回収は、年間2,500万tを目指す。
一方で、足元の収益性も改善する。配当前のフリーキャッシュフローは今後5年間で年間250億米ドル(役2.8兆円)を創出する目標を再確認した。具体的には、ブレント原油価格の平均が1バレル60米ドルの場合、2025年までに10%以上の投下資本利益率を達成する。また、2028年の上流部門の二酸化炭素排出量を2016年比で35%削減する目標も継続する。
【参照ページ】Chevron Accelerates Lower Carbon Ambitions
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