【アフリカ】イーライリリー、低中所得国へのインスリン安定供給でEVA Pharmaに技術移転

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　医薬品世界大手米イーライリリーは12月14日、アフリカを中心とする低中所得国（LMICs）の1型・2型糖尿病患者100万人以上にインスリンを低価格で安定供給するため、エジプト医薬品大手EVA Pharmaを支援すると発表した。生産技術と原液を低価格で供給する。

　イーライリリーは、同社戦略「Lilly 30x30」の中で、資源に乏しい環境に暮らす人々の質の高い医療アクセスで、2030年までに年間3,000万人改善を目指している。EVA Pharmaを通じ、アフリカ製インスリン製剤の販売を1年半以内に開始し、2030年までに年間100万人に提供することを目指す。

　今回の決定で、イーライリリーは、まず、EVA Pharmaに対し、インスリンの原薬（API）を低価格で供給。さらに、EVA Pharmaに生産技術を無償で提供し、EVA Pharmaが、インスリンバイアル製剤とカートリッジ製剤の製造、充填、仕上を一貫して実施できるようにする。

　世界保健機関（WHO）は2021年、糖尿病の予防・管理プログラムを実施する国を支援するイニシアチブ「グローバル糖尿病コンパクト」を発足。同イニシアチブは、糖尿病患者の生活を改善する製品アクセス拡大に向け、企業との協働が必要としている。IDF Diabetes Atlasによると、アフリカの糖尿病患者数は2045年までに129%増加し、5,500万人に達すると予想されている。

【参照ページ】Lilly and EVA Pharma Announce Collaboration to Enhance Sustainable Access to Affordable Insulin in Africa

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所