国連AIハイレベル諮問機関は12月21日、検討結果として、AIガバナンスに関する中間報告書「人間性のためのAIガバナンス」を公表した。3月31日までパブリックコメントを募り、2024年夏頃に最終報告書を発行する予定。
【参考】【国際】国連事務総長、AIに関するハイレベル諮問機関設置。2024年夏までに最終勧告(2023年10月28日)
同報告書は、国連持続可能な開発目標(SDGs)にとって、AIがイネイブラー(実現可能にするもの)になると同時に、リスクも抱えており、リスクに対処するための国際的なAIガバナンスが必要という提唱が骨子となっている。
AIリスクに関しては、生成AIが事実とは異なるものを事実のように出力する「ハルシネーション」の他、AIが助長する偽情報、特にディープフェイク、悪意のある情報キャンペーン、AIによる自動兵器の普及、AIによる差別の助長等を強調した。また、AIに過度に依存することにより、人間のスキルが低下していくことや、雇用の転換が起こることも適応面で対処すべきリスクとして取り上げた。
AIガバナンスについては、各機関が自発的に策定している原則等には類似性があるとしつつも、依然として統一された枠組みにはなっていないと認識。そのため、同中間報告書では、5つの原則からなる「指導原則」と、AIガバナンスの機能的役割を提唱した。
【参照ページ】Interim Report: Governing AI for Humanity
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