
国際的なボランタリーカーボンクレジット発行団体米Verraは7月29日、高品質の生態系回復・再植林カーボンクレジットに付与される「ABACUS」ラベルを発表した。
ABACUSラベルは、ARR(植林・再植林・緑化)のカーボンクレジット・プロジェクトが対象。ARRに対しては、Verraではカーボンクレジット規格「VCS」でのメソドロジーとして「VM0047」を有しており、すでに同規格に基づくカーボンクレジットが創出されているが、それを上回る高品質基準ラベルを今回リリースした形。
ABACUSラベルでは、プロジェクトの実施期間を通じ、統計的に一致した対照群における炭素蓄積量の変化を追跡する動的なパフォーマンスベンチマークを使用することが必須。カーボン・リーケージの効果を控除することも求められる。在来種や非侵略的外来種を重視する要件も入っている。
ABACUSラベルの制定では、アマゾン、カーボン・ダイレクト、コンサベーション・インターナショナル(CI)、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)、パチャマ、テラカーボン、スタンフォード大学、SCSグローバル・サービス、カリフォルニア大学バークレー校の専門家等で構成するワーキンググループで要件が協議された。
グーグル、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、セールスフォースが最近発足したSymbiosis Coalitionは、インテグリティの高いカーボンクレジットとして、ABACUSを例示しており、今後、市場での存在感が急速に増していくと考えられる。
【参考】【国際】グローバルIT大手4社、2030年までに自然由来除去クレジットを2000万t共同購入。需要シグナル(2024年5月24日)
【参照ページ】Verra Launches ABACUS Label for Ecosystem Restoration and Reforestation Credits
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