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【カタール】公社、太陽光発電奨励プログラム「BeSolar」開始。2030年までに電源割合18%へ

 カタール電力・水公社(KAHRAMA)は8月17日、分散型太陽光発電システム設置のための新サービス「BeSolar」を開始した。カタール政府は、第3次国家開発戦略の中で再生可能エネルギー比率の引上げを標榜。電力・水公社も、国家再生可能エネルギー戦略を5月に策定し、目標値を設定していた。カタールは産油量第14位、天然ガス生産量6位の石油・ガス大国。

 カタール政府は、第3次国家開発戦略は2024年から2030年までの7カ年の国家戦略を記載している。環境サステナビリティに関する2030年目標には、再生可能エネルギー設備容量4GW、温室効果ガス排出量を通常シナリオから25%減、地下水使用量70%減、1日一人当たりの水消費量310L未満への抑制、陸上と海洋の整体保護区面積30%以上、劣化した生態系30%の再生を掲げている。

 カタール電力・水公社が5月に策定した国家再生可能エネルリー戦略では、太陽光発電を中心に、2030年までに新たに4GWの大規模再生可能エネルギー設備容量を新設することを目標に設定。これにより2030年の再生可能エネルギー電力設備容量割合を現在の5%から18%にまで引き上げる。さらに、2030年までに最大約200MWの分散型太陽光発電を新設し、送電網インフラへの負担を軽減することも盛り込んだ。同時に、コンバインドサイクル発電(CCGT)型火力発電比率を現在の80%から72%に下げる。

 カタールでは、2022年末の時点で、太陽光発電設備容量が805MWあるが、発電は開始されておらず、ほぼ全量をガス火力発電で賄っていた。計画中の太陽光発電プロジェクトも800MW以上あり、これから発電量が急増していく計画を示している。

 今回の「BeSolar」サービスでは、自宅、農場、畜産農場、工場等の施設に太陽光発電パネルを設置することを奨励。自家消費をしつつ、余剰電力を送電網に売電できる「ネット課金プログラム」も導入する。同サービスでは、導入したい個人や団体は、カタール電力・水公社が認定した請負事業者に連絡すれば、手続きは全て請負事業者が行う。請負事業者は、技術設計書を作成し、系統連系の承認後、太陽光発電パネルを設置。設置が完了すると、KAHRAMAAに通知し、スマートメーターに接続し、太陽光発電を開始する。

 分散型太陽光発電システムの設置費用は、一般的に、1kW当たり約4,000カタールリアル(約16万円)見込み。今後、サービスの普及や市場競争力によって提言していく可能性があるという。

【参照ページ】KAHRAMAA launches “BeSolar” Service for Distributed Solar Energy Systems under the slogan “Qatar’s Sun, a Sustainable Future”

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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