
米ドナルド・トランプ大統領は2月25日、米国の輸入銅の国家安全保障上の脅威に関し、商務長官に対し、通商法第232法に基づく調査を開始するよう指示する大統領令に署名した。
同大統領令では、銅や国防や産業において重要な役割を果たすにも関わらず、米国には十分な銅の埋蔵量があるが、製錬・精製能力は世界の競合他社に大きく遅れをとっていると認識。中国が、世界の製錬能力の50%以上を支配し、精製能力のトップ5のうち4つを占めているとし、米国の国家安全保障と経済の安定を直接脅かすものと伝えた。米国の銅の輸入依存度は、1991年の事実上0%から、2024年には消費量の45%に急増している。
今回調査を指示した項目は多岐に渡る。採掘された銅、銅精鉱、精製銅、銅合金、銅スクラップ、派生製品が対象。
また、米国の国家安全保障に与える影響としては、米国の防衛、エネルギー、重要なインフラ分野における銅の現在の需要と予測、国内での生産・製錬・精製・リサイクルが満たす需要の状況、外国サプライチェーン、特に主要輸出国のサプライチェーンが米国の需要を満たす上で果たす役割、米国の銅輸入が少数のサプライヤーに集中していることとやそれに伴うリスク、外国政府の補助金、過剰生産能力、略奪的貿易慣行が米国の産業競争力に与える影響、ダンピングや国家主導の過剰生産により人為的に銅の価格が抑えられることによる経済への影響、外国による輸出規制の可能性(外国が精製銅の供給をコントロールする武器になる可能性も含む)を挙げた。
報告の期限は270日以内。報告内容には、対抗措置として、潜在的な関税、輸出規制、国内生産増加のインセンティブ等や、戦略的投資、許認可の改革、リサイクルの強化等を通じて、アメリカの銅のサプライチェーンを強化するための政策提言も含まれる。
【参照ページ】Fact Sheet: President Donald J. Trump Addresses the Threat to National Security from Imports of Copper
【参照ページ】ADDRESSING THE THREAT TO NATIONAL SECURITY FROM IMPORTS OF COPPER
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