
国際的なボランタリーカーボンクレジット発行団体米Verraは2月27日、同団体のカーボンクレジット発行基準「Verified Carbon Standard(VCS)」に関し、稲の水耕栽培での温室効果ガス排出量削減に関するカーボンクレジット方法論(メソドロジー)「VM0051 Improved Management in Rice Production Systems」の第1.0版を発行した。
Verraは2023年3月、クリーン開発メカニズム(CDM)に基づく水耕栽培での方法論「AMS-III.AU.: Methane emission reduction by adjusted water management practice in rice cultivation」を廃止。より信頼性の高い新たな方法論の開発を進めていた。
【参考】【国際】Verra、米作稲わらメタンのVCS規格を廃止。代替規格の開発に着手(2023年4月8日)
今回の新規格は、稲わらメタンの排出量を削減し、資源利用効率(特に水と肥料)の向上、社会・環境的コベネフィット(汚染の削減、農家の収入向上、女性の農業研修や金融サービスへのアクセス向上等)を支援する持続可能な慣行の採用を促すもの。最新の科学的原則を採用し、湛水稲作における管理手法改善による温室効果ガス排出削減の確実な定量化の精度を上げた。
廃止されたASM-III.AU.との違いでは、
- 追加性(アディショナリティ)の実証のための新たな基準(規制余剰、リモートセンシングデータの利用等の)採用
- 適格プロジェクトの拡大(メタン栄養体の使用、栽培期間の短縮、残渣焼却の回避、短期間または低排出米品種の使用、一酸化二窒素を削減するための改良された窒素肥料管理の採用等)
- プロジェクト活動の実施による土壌有機炭素(SOC)の損失を回避するための保護措置
- 化石燃料やエネルギー消費による二酸化炭素排出量とともに、一酸化に窒素排出量もモニタリングし定量化
- 実際の気象条件による潜在的影響を考慮した動的ベースライン設定アプローチ
- プロジェクト地域の層別化と排出削減量の定量化に関するガイダンスの拡大
- 排出量削減量推定のための生物地球化学モデルの使用を含む柔軟な定量化アプローチ
- プロジェクトデータの検証と妥当性確認を合理化するための、リモートセンシング、機械学習/AIを含むデジタルモニタリング・報告・検証(MRV)の利用に関するベストプラクティス・ガイダンス
また、改良された稲品種の栽培や、メタン排出をさらに削減するためのメタン栄養細菌の利用等、稲作における革新的な管理手法の採用にもインセンティブを付与する制度となった。
【参照ページ】Verra Releases New Rice Methodology
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