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【国際】WHO、「ハンタウイルスのリスク依然として低い」。厚労省研究所も同様の見解

【国際】WHO、「ハンタウイルスのリスク依然として低い」。厚労省研究所も同様の見解 2

 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は5月9日、MVホンディウス号に存在するハンタウイルスのアンデス株の状況について見解を発表。新型コロナウイルスのような事態ではなく、ハンタウイルスによる現在の公衆衛生上のリスクは依然として低いと表明した。

 ハンタウイルスは、米州のネズミやハツカネズミが媒介し、げっ歯類の排泄物を含む粉塵の吸入や排泄物で汚染された食品や飲料水の摂取で感染することが多い。厚生労働省によると、ハンタウイルスは、潜伏期間は1週間から5週間程度(通常約2週間)で、発熱や咳、筋肉痛などを呈し、嘔吐や下痢を伴う。急速に症状が進行し呼吸不全を呈し死亡することもある。致命率は約40%から50%。特異的な治療法はなく、対症療法が中心となる。アンデス株については、ヒト-ヒト感染の事例が過去報告されていた。

 同氏は5月7日、これまでに同船では、8人の感染が報告されており、そのうち3人が死亡。8人のうち5人について、ハンタウイルス感染が確認されていると伝えている。一方、今回、船内に症状のある乗客はおらず、WHOの専門家が同船しており、医療物資も備えられているため、リスクは高くないと伝えた。

 一人目の死亡者となったオランダ人男性乗客は4月11日に船内で死亡。遺体は船からセントヘレナ島に搬出され、妻も同島へ退避。妻は4月26日にヨハネスブルグで死亡した。クルーズ船で最初に発症したオランダ人夫婦は乗船前に、出発国アルゼンチンの南部ウシュアイアでバードウォッチングに参加中にネズミと接触していた可能性があるという。3人目の死亡者となったドイツ国籍の男性は、5月2日に船上で死亡した。

 同船には現在、23カ国から集まった約150人が数週間にわたり海上生活を余儀なくされている。乗客の感染検査では、アルゼンチンから5カ国の検査機関へ2,500個の診断キットを輸送する手配がとられている。

 同船の受け入れでは、スペインのサンチェス首相が、同国カナリア諸島のテネリフェ島での入船を許可。WHOも、「国際保健規則」に基づく受入体制が十分にあると判断した。乗客は、住宅地から遠く離れたグラナディージャの工業港に密閉され警備の行き届いた車両で、完全に封鎖された通路を通って陸揚げされ、直接母国へ送還される。

 MVホンディウス号からはすでに29人が下船し、世界各地に移動している模様。英保健省は、すでに国内に入国していた乗客2人を任意で自宅隔離中。米疾病予防管理センター(CDC)も、同船に乗船している米国人乗客の状況を「注視している」。

 日本では、厚生労働省管轄の国立健康危機管理研究機構が5月6日、見解を伝え、日本国内で同事例の原因となったハンタウイルスに感染する可能性は極めて低いと表明。ヒト-ヒト感染にうちても、アンデス株を除き報告されておらず、過去のアンデス株の感染事例においても、適切な対応によりさらなる伝播抑制につながったことが示唆されており、国内でヒト-ヒト感染により感染拡大する可能性は低いと考えられるとした。

【参照ページ】Message by the WHO Director-General to the people of Tenerife regarding the hantavirus response 【参照ページ】WHO’s response to hantavirus cases linked to a cruise ship 【参照ページ】ハンタウイルス肺症候群

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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