
米ドナルド・トランプ大統領は3月26日、1962年通商拡大法第232条を発動し、自動車及び特定の自動車部品の関税率を25%にする布告に署名した。自動車産業は米国の国家安全保障に不可欠であり、米国の国内産業基盤とサプライチェーンを脅かす過剰な輸入品によって損なわれてきた状態から保護する必要があると説明した。
今回25%関税の対象となるのは、乗用車(セダン、SUV、クロスオーバー、ミニバン、カーゴバン)と小型トラック。また、自動車部品では、エンジン、トランスミッション、パワートレイン部品、電気部品が対象となった。自動車部品については必要に応じて適用対象部品を追加することもあるとした。
但し、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に基づく自動車の輸入事業者には、米国産部品であることを証明すれば、25%の関税は米国産部品以外の価格にのみ適用される。並びに、USMCAに準拠した自動車部品は、商務長官が米国税関・国境警備局(CBP)と協議の上、非米国産部品に関税を適用するプロセスを確立するまで無関税のままとなる。
トランプ大統領は今回、米国の自動車部品の貿易赤字は2024年には935億米ドル(約12.6兆円)に達しており、米国の輸入車比率は1985年の3%から2024年には50%に拡大していると説明。さらに米国産部品比率を考慮すると、メイド・イン・アメリカに分類できるのは25%に過ぎないした。また、2024年の自動車部品製造業の雇用者数は約553,300人で、2000年以来286,000人(34%)減少しており、2023年の米国系自動車メーカーによる研究開発費用は、世界のR&D支出の16%に過ぎず、大きく遅れを取っているとした。
今回の発表では、関税の効果についても認識を披露。米国際貿易委員会(ITC)が2023年に発表した報告書では、3,000億米ドルを超える米国からの輸入品に対する232条および301条関税を課すと、関税は中国からの輸入を減らし、関税対象商品の米国での生産を効果的に刺激したが、価格への影響は極めて軽微だったたとした。さらに、経済政策研究所の調査でも第1次トランプ政権が発動した関税も「インフレとの相関関係を明らかに示さず」と言及。インフレにはつながらず、2024年の経済分析によれば、世界全体で10%の関税をかけた場合、7,280億米ドルの経済成長、280万人の雇用創出、5.7%の実質家計所得の増加が見込まれるとした。
【参照ページ】Fact Sheet: President Donald J. Trump Adjusts Imports of Automobiles and Automobile Parts into the United States
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