
英国規格協会(BSI)は3月25日、世界初の自然関連プロジェクト及びクレジットの規格を発行した。同規格の開発では英環境・食料・農村地域省(DEFRA)が後援。生物多様性クレジットとカーボンクレジットの双方の規格を規定している。
DEFRAとBSIは2023年3月、自然(生物多様性、生態系)市場への民間投資を加速するため、グリーンウォッシュを防ぐための規格開発プログラム「自然投資規格(NIS)プログラム」に着手。当時、ボランタリークレジット基準策定ガバナンス機関ICVCMが、カーボンクレジット市場の原則策定を開始していたことにも触発され、自然市場のインテグリティに関する基準を策定するとしていた。
そこでBSIは、BSIが通常開発する「PAS」規格ではなく、簡易規格版「BSI Flex」の枠組みでの自然市場規格の開発を開始。2024年3月には、パブリックコメント用に「BSI Flex 701(自然市場-包括原則と枠組み-仕様)」を発行し、今回同規格を改訂した第2版として、最終版を発行した形。DEFRAとBSIは、今回の第2版について、自然市場からのクレジットに関する世界初の規格が誕生したと評価している。
同規格では、生態系サービスや生物多様性に関連するプロジェクトから創出されるクレジットの創出、取引、利用に関する原則を提示している。市場参加者が共有する原則としては、「透明性」「クレジットの定量化」「市場参加者と市場仲介者のガバナンス」「情報開示のタイミング」「イノベーションへの開放性」「自然からの複数ベネフィット」を定めた。
またクレジットの販売に関しては、インテグリティ、アディショナリティ(追加性)、第三者検証、意図しない結果の回避、持続的なメリット、地域社会とのエンゲージメントを、自然クレジットの購入に関しては透明性を掲げた。
BSI Flexでは、すでに生物多様性クレジットに関しては、2024年10月にパブリックコメント用に「BSI Flex 702(自然市場-生物多様性ベネフィット-仕様)」も発行されており、今後完成予定。「BSI Flex 702」では、生物多様性ユニットの具体的な発行メソドロジー(方法論)については触れておらず、あくまで概念的な原則を構築しているものとなっている。
またBSIは今回同時に、自然プロジェクトからのカーボンクレジットについて、「BSI Flex 703(自然を軸としたカーボン・ベネフィット-仕様)」も最終発行した。
さらにBSIは、富栄養化の軽減に関するBSI Flex 704、自然のコミュニティ・ベネフィットに関するBSI Flex 705の策定も進めている。加えて、第三者保証のための枠組みも追って発表する予定。
【参照ページ】New world-leading nature finance standards launched to encourage green investment
【参照ページ】BSI launches UK nature markets principles standard for consultation
【参照ページ】BSI and Defra launch the Nature Investment Standards Programme
【参照ページ】The Nature Investment Standards (NIS) Programme
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