
英ビジネス・貿易省は6月25日、IFRS財団の国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の基準をベースとした「英国サステナビリティ報告基準(UK SRS)」の案を公表した。9月17日までパブリックコメントを募集する。
今回の発表では、「IFRS S1」に相当する「UK SRS S1」と、「IFRS S2」に相当する「UK SRS S2」の双方の案を示した。いずれもISSB基準をほぼそのまま受容しつつ、6つの微修正が加えられている。
微修正では、気候関連リスクに関する開示のみを前倒しで実施できる期間を、ISSB基準が定めている1年間から独自に2年間へと延長した。これにより、企業が気候関連開示に焦点を当てられるようにした。スコープ3の温室効果ガス排出量の開示についても、1年間は猶予される。
また、報告初年度に財務諸表に遅れてサステナビリティ開示を行うことを認めているISSB基準の「柔軟措置」を拒否し、初年度から同時開示を必須とした。さらに、ファイナンスド・エミッションでのGICS活用についても任意とした。
英国では、英国版の基準案を当初は2024年7月に発表することを計画していたが、大幅に遅延していた。このことに対し、現地の機関投資家から批判の声が上がっていた。
英国版基準に基づく報告を上場企業に義務付けるルールについては、英金融行動監督機構(FCA)で検討する。
加えて、英エネルギー安全保障・ネットゼロ省は同日、気候移行計画(トランジションプラン)の法定開示基準案を公表した。同基準は、英政府規制対象下の金融機関(銀行、運用会社、年金基金、保険会社等)とFTSE100採用企業に適用されることが決まっている。
【参照ページ】Exposure drafts: UK Sustainability Reporting Standards
【参照ページ】Climate-related transition plan requirements
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